土の中から“べっぴんさん” 福井でジネンジョ初掘り
ジネンジョの出来栄えに笑顔の生産者=11月19日、福井県おおい町名田庄井上
 独特の粘り、甘みが特長の福井県おおい町特産ジネンジョの初掘りが11月19日、同町名田庄井上の畑で行われた。直径4〜5センチ、長さ80〜100センチのものが専用パイプから次々と姿を現し、生産者たちは「“べっぴんさん”ばかりで上等」と笑顔をこぼしていた。

 特産化を目指して1982年から栽培が始まった。土質と、朝晩の気温差の大きさが栽培に適しているという。今春に、名田庄自然薯生産組合の34軒が20アールに約1万1千本の種芋を作付け。台風の被害を受けず順調に生育したといい、例年並みの約5トンの収穫を見込んでいる。

 70歳の男性の畑では組合員15人がスコップで土を掘り起こし、深さ30〜40センチ下に埋まった専用パイプを引き上げた。パイプの中からジネンジョを取り出し、土を払い落とすと「おー、これは立派」「小さいけど、かわいいな」などと一喜一憂していた。

 尼谷猛雄組合長(77)は「苦労して作ったので、立派なものが出てくるとますますやる気が出てくる」と話し、良質なジネンジョが今後も収穫できることを期待していた。作業は12月下旬まで続き、例年、歳暮用の需要が高いという。

 同町名田庄小倉のあきない館前で24日に行われる「じねんじょ祭り」で、ジネンジョ約800キロが用意され、ジネンジョとろろそば、ぼたん鍋などとともに販売される。祭りは午前9時〜午後3時。
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