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11/17(日) 12:52配信

11月10日(日)、女優で声優の戸田恵子がパーソナリティを務めるラジオ番組「戸田恵子 オトナクオリティ」(ニッポン放送・毎週日曜14時〜)が放送。「機動戦士ガンダム」のマチルダ役、実写版「眠れる森の美女」のオーロラ姫役を務めた戸田が、初期の頃の声優業について振り返った。

戸田の声優としてのデビュー作は、1979年の実写版「眠れる森の美女」。アニメ作品でのデビューは、ロボットアニメ「無敵鋼人ダイターン3」で、第33話のコマンダードイル役で登場。この後に放送が始まった「機動戦士ガンダム」では、地球連邦軍を支援する補給部隊の女性指揮官・マチルダの声を演じて注目。

しかし、この頃は声優の仕事を難しく感じ、悩みを抱えていた時期でもあり、周囲の先輩声優に温かくされた日々は、忘れられない思い出だと振り返った。

「マチルダの時はまだ全然仕事に慣れていなくて、相変わらずダメな状態でスタジオに行っていました。でも、もうお亡くなりになってしまいましたが、白石冬美さん(ミライ役)、セイラ役をやっていた井上瑤さん、鈴置洋孝さん(ブライト・ノア役)もいたし、少し親しくなった先輩方と会うのが楽しくて。仕事は全然おぼつかなくて、『ガンダム』をやっていた頃は、楽しいとかではなく、どういう風に仕事をしていいのか分からない状態でした。

この後、『伝説巨神イデオン』という、富野由悠季監督の仕事をいただくんですが、ここで初めて、正式なレギュラーをやらせていただき、ちょっと仕事に慣れてきたというか、自分でも頑張ったなと思えました。(声優の仕事を)『全然向いていない!』って言って、投げ出すこともできたんですが、共演する人達に会うのが楽しくて嬉しくて、だから仕事を続けられたというところもあります。

まあ、なんといっても、シャア役の池田さん(池田秀一)と結婚したということが、私にとっては大きな事ではありましたが……。“ジオン軍と連邦軍の結婚は上手くいかなかった”ということで、いつもオチをつけているんですけど(笑) 声優の仕事を始めた頃の話は、本当に思い出がいっぱいで、いつ思い出しても胸が熱くなります」

「機動戦士ガンダム」でマチルダを演じた戸田は、同作で共演したシャア役の池田と結婚。後に離婚した理由については「ジオン軍と連邦軍だから」としていると、冗談交じりに語った。

声優の仕事について戸田は「アニメーションというのは原音がないですから。無音の状態で声を入れ、そこに命を吹き込む作業。人工的な口元に、声を合わせていくというのは技術のいる仕事なんですよね。すぐに出来ることじゃないです」と難しさを吐露。「無敵鋼人ダイターン3」や「機動戦士ガンダム」の頃は、アドリブもなかなか思いつかなかったそうで「心ここに在らずだった感じですね。できないことにショックで、恥ずかしいやら何やらで……」と苦悩の日々だったと回想。

この他にも番組では、SMAPと熱いガンダムトークを交わした思い出、アニメ版「キャッツ・アイ」で次女・瞳役を演じた戸田の、“姉妹”との思い出、「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎役を野沢雅子から受け継いだ時の心境、先輩声優と飲みに行った時のことなど、声優・戸田恵子としての記憶を時間の限り語った。