闇営業問題で吉本興業から契約解除され、謹慎生活が続くお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之(49)について、東京キー局以上に地元である在阪テレビ局も慎重な姿勢を貫いている。皮肉にも相方の蛍原徹(51)が見事なまでに宮迫の代役を務め上げていることで、ムリに復帰させなくてもいいという風向きになってきた。大阪出身の宮迫だが、地元にも戻る場所はないのか?

今年、世間を騒がせた吉本興業の一連の闇営業問題や、同社所属のお笑いコンビ「チュートリアル」徳井義実(44)の巨額申告漏れが発覚するなどタレントの不祥事が続発し、テレビ業界は収録済み番組の再編集作業や放送中止などに振り回されている。

在阪局も同様で、関西テレビ(フジテレビ系)では宮迫がレギュラー出演していた冠番組「雨上がりのフォトぶら」のタイトルを「フォトぶら」に変更し、相方の蛍原が番組を継続。さらに、「ロンドンブーツ1号2号」田村亮(47)がレギュラー出演していた「おかべろ」は、週替わりで代役が出演している。

同局の羽牟正一社長(67)は12日、大阪市内で行われた秋季社長会見で「我々放送局は報道機関でもありますから、きちんと対応しないといけない。しようがないとは言いませんけど、適切に対応するしかない。法律的、道義的な規範もあるのかもしれない。いろいろな基準に照らし合わせて一つひとつやっていかないといけない。起こらないに越したことはないですが、適切に対応するしかないよねっていうのが我々の仕事だと思っております」とコメント。また同局関係者は宮迫復帰の可能性について「現段階では予定しておりません」と述べた。

宮迫をめぐっては、テレビ朝日系のABCテレビ「松本家の休日」でも番組から姿を消し、蛍原が穴埋め。同局の山本晋也社長は「降板という言葉がふさわしいかは分からないが、(闇営業問題で)処分を受けた芸人さんについては、全ての番組でいったん出演を見合わせている。戻ってくるかも、二度と戻らないかも分からない」と話していた。

在阪2局のトップが宮迫の復帰について慎重な姿勢を示したことについて、テレビ関係者は「番組販売の差し止めの手配など、どこの局も損害を被ったのは間違いないが、キー局と違って関西の番組は吉本のタレントなしでは成り立たない。宮迫はあれだけ正面切って吉本とケンカしてしまった以上、在阪局は慎重にならざるを得ない」と指摘する。

宮迫については、明石家さんまが今月21日に都内のホテルで“宮迫を囲む会”を開催する予定がある。

「その会次第では復帰に向けた道筋が見える可能性もあり、各局とも吉本がどのような反応を示すかに注目しているが、現実には復帰は難しい。吉本の関係者は『吉本にとって大切な存在は蛍原さんであって、宮迫さんではない。実際に、宮迫さんがいなくなった番組の穴を蛍原さんがしっかり埋めており、視聴者の反応もいい』と言っていた。いなくても困ることはないそうです。在阪局は吉本の意向に逆らうわけにはいかないから、難しいでしょうね」(芸能関係者)

本紙が11日発行の紙面で、宮迫復帰の現実的な選択肢は映画だと報じたように、テレビ局の腰はかくも重い。

https://news.livedoor.com/article/detail/17378371/
2019年11月14日 11時0分 東スポWeb