巨人は4日、秋季練習を行ったG球場で、火災により正殿などが焼失した首里城再建のための募金活動を行った。沖縄出身の宮国椋丞投手(27)、大城卓三捕手(26)、与那原大剛投手(21)がファンに呼び掛け、原監督、コーチ、選手、スタッフの募金も合わせて29万1567円が集まった。

 秋季キャンプ参加選手とベテラン主力による1軍練習前、円陣で与那原、田中優、沼田の育成選手3投手が決意表明のあいさつを行った。沖縄・普天間高出身の与那原が「首里城の募金もお願いします」と頭を下げると、原監督が「募金箱を食堂に置いておこう。みんな入れるように」とチーム全員に呼び掛けた。

 選手の発案で来場者にも募金の協力を頼むことになり、与那原と糸満高出身の宮国、首里中出身で東海大相模高進学まで首里城の近くで育った大城が募金箱を持って客席へ。与那原が「首里城再建のために募金お願いします」と大声を出すと長蛇の列ができた。

 世界遺産の首里城は沖縄のシンボルで、巨人の2月の春季キャンプ地・那覇にある。原監督は火災による焼失に「あれは悲しかったね。あそこに行くと分かるけど、まさに南国のお城みたいな感じで。風通しも良くてさ」と再建を願った。

 与那原は15年ドラフト3位で巨人入団も、18年の右肘じん帯再建(トミー・ジョン)手術があり現在は育成選手。リハビリを乗り越えて150キロ台の速球を投げる来季期待の若手の一人だ。「まだ背番号が3ケタ(023)なので支配下登録を勝ち取って1軍の戦力になれるようにやっていきます」と飛躍を誓った。

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