10月22日に行われた新天皇の即位礼正殿の儀。NHKの特番では居並ぶ学者や皇室記者が解説する中、ゲスト席に座る女性が目を引いた。かつてバラエティ番組を席巻した、タレントの坂下千里子(43)だ。

【写真】特番での坂下千里子

 ロイヤルブルーの服に真珠のネックレス。緊張の面持ちだったが、司会者に雅子皇后の十二単の感想を尋ねられると「あの袴というか、下にちょっと薄い桜色が見えるのもかわいい〜」とチリコ節を聞かせた。

 放送記者が坂下起用の背景を解説する。

「最近、大きな節目での特番の際、NHKはあえて場違い感を起こさせるような人選をする。4月1日の新元号発表特番では中川翔子(34)。30日の“元号またぎ”特番では指原莉乃(26)。話題になる時点で成功ですが、共に内容的にも好評だったことから、4年にわたり『これでわかった!世界のいま』に出演しており、NHKへの貢献度大の坂下起用となったのでしょう」

 坂下は1994年、18歳の時、CMオーディションの優勝をきっかけに女子大生タレントとして始動。97年に土曜の大型番組「王様のブランチ」(TBS系)のレポーターに抜擢され、はしのえみ(46)との掛け合いで頭角を現した。

「“おバカキャラ”スレスレの元気キャラの一方、歯切れのいいコメントで地頭の良さを発揮。知名度を大幅に上げたのは2000年のエステ会社CM。『バッチリチリ脚』のキャッチフレーズでバレエで磨いた美脚を披露。出演タレント自身をアピールするCMとして秀逸だった」(芸能デスク)

イメージダウン後になぜ復活できたのか

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翌年には「笑っていいとも!」(フジ系)レギュラーの座を掴み、以後6年間継続。連ドラにも出演するなどの快進撃だったが……。

「出る杭は打たれるのが芸能界。生意気だという噂が流れ、またテレビの特番で芸人らとの“4股疑惑”が暴露されるなど急にイメージダウン。需要にも陰りが見え出した」(芸能記者)

 転機となったのが08年、テレビ制作会社に勤務する2歳年下の男性との結婚だった。結婚半年後には産休に入り、08年に女児、2年後に男児を出産。育児期間を経て徐々に復帰。

「バラエティのママタレ枠が飽和状態の中、坂下は賢明にも“脱バラエティ”を図った。12年から『おとなの基礎英語』(NHK・Eテレ)に生徒として3年間出演。女性誌では子育て論や母としてのファッションを語り、“素敵なママ”へクラスチェンジ。往時の派手さはないが、NHKのお眼鏡にかなう落ち着いたタレントになった。自分の売り方を心得ている」(前出・芸能デスク)

 タレント戦略もバッチリ

11/4(月) 6:00配信 週刊文春オンライン
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