NHKは2日、大河ドラマ「いだてん」の3日(第41回)放送分について、通常の43分より1分短い42分で放送されると発表した。東京国税局に申告漏れと所得隠しを指摘され、当面の活動自粛を発表した「チュートリアル」の徳井義実(44)の出演シーンを再編集したため。それでも、徳井の出演シーンを全てカットすることは不可能で、ドラマには登場する。

 ドラマは10月1日に全編の撮影が終了し、同4日に都内のホテルで打ち上げを行っており、代役を立てての撮り直しは不可能だった。

 制作統括の訓覇圭氏は報道各社に向けたFAXで「徳井さんが演じる大松博文監督は、1964年の東京オリンピックで、東洋の魔女と呼ばれた日本女子バレーボールチームを率い、金メダルを獲得しました。その活躍ぶりは『いだてん』で欠かすことのできない物語のひとつでした」と説明。「再編集にあたっては、ドラマ全体の流れを損なわないことにもできる限りの配慮」をしたため、放送時間の“尺”が足りず、1分短縮せざるを得なかった事情を訴えた。

 徳井の役柄について、NHK関係者は「重要な役柄」と説明。物語上、大松監督は欠かすことのできない存在ということもあり、出演シーンを全てカットすると物語が成立せず、出演場面は残る形となった。“余った1分”については、予告編を長くするのではなく、番組PRなどのスポットを増やし、対応する。

 徳井は第41回から最終回の第47回まで出演予定。

 徳井は10月23日に個人事務所の申告漏れなどについて説明する会見を開き、謝罪。しかし、事務所設立当初から無申告を繰り返していたことなど新事実が次々と発覚し、同26日、所属事務所の吉本興業が活動自粛を発表した。テレビ各局は対応に追われ、NHKも急ピッチで再編集作業に入っていた。

 次回、第41回のタイトルは大松監督の代名詞で流行語にもなった「おれについてこい!」。予告では後に「東洋の魔女」と呼ばれた日本女子バレーの練習シーンが映されたが、大松監督の姿は映らず、「死んでも立て!」とゲキを飛ばす徳井の声だけが流れていた。

2019年11月3日 5時59分 ディリースポーツ
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/17326381/

写真
https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/e/e/eea93_50_b039c5d7_6d1560c4.jpg