長い産休・育休の末に退職。 周りに何を言われるか怖かった

――退社を決めた時の心境は、解放感、あきらめ、悔しさ……どんな気持ちでしたか?

「育休中に友人が私の誕生日会を開いてくれたことが、インターネット上で叩かれたことがあって、今度はなんて言われるのかと怖かったですね。肩身の狭い思いもしたので、決断した後はスッキリした部分もあります。そもそも今の育休制度は、人材豊富な大企業向けのような気がして、一人が休むと他の社員へしわ寄せがいってしまう会社もあると思います。私は大企業という恵まれた環境で、先輩方が作り上げた有難い制度を使わせていただいたんだなと」

――ご主人は、青山さんの仕事復帰についてどうお考えだったのでしょうか?

「夫はアメリカ育ちで転職も当たり前なので、色んな働き方があると思うよ、と。私はずっとNHKにいて終身雇用が染み付いているので、なかなかその勇気が出なかったのかもしれません」

――週5で働くか、復帰をあきらめるかの二択ではなく、もっと柔軟に働けたらいいのにと思います。

「もともと仕事が好きなので、長男出産後もすぐ復帰したかったのですが保育園に入れなくて。パートタイムでもと掛け合いましたが、制度上、叶わなかったんです。私の退職は、組織人としてのルールに則った上での決断ですが、在宅も含めてもっと色々な働き方があればいいですよね」