“冒険”には勇気が試されるかもしれない。9月に配信がスタートしたスマートフォン用ゲーム『ドラゴンクエストウォーク(DQW)』(スクウェア・エニックス)が、わずか2日で300万ダウンロードを突破した。

「社会現象になった『ポケモンGO!』と同じ“お散歩型”のゲームで、地図上に出てくるモンスターを倒したり、表示される『目的地』を訪れたりすることでアイテムをもらえ、ストーリーが進んでいきます」(ゲーム雑誌編集者)

 この「目的地」を巡って、騒動が起きていた。

 原因はDQWで遊んでいた福岡県北九州市のあるプレーヤーが、SNSにスマホ画面の写真付きで投稿した内容だった。その画面には、何と「目的地」として、ある「指定暴力団の組事務所」が出現しており、到着時に獲得できるアイテムまで表示されている。

 この暴力団は武闘派ヤクザとして知られ、市民も攻撃対象としたケースもあることから、警察でも「極めて凶悪な組織」と認定されている。その投稿を見たDQWファンの間で、ネット上は盛り上がった。

〈超強いボスが登場しそう〉〈怖くて行けない〉などの声が溢れた。

 実際、ドラクエウォークをプレイしている本誌記者が北九州市に入ったが、運良く(?)この地点は目的地に指定されず。目的地はランダムで変わるようだ。

 反社会勢力に関わる場所が目的地に指定されることについてスクウェア・エニックスに聞くと、「グーグルマップの位置情報にある場所であれば、どこでも目的地登録される可能性があります。今後は想定される問題点を洗い出し、ゲームそのものを楽しんでいただくために努力していく所存です」との説明だった。

 さすがの勇者も「逃げる」しかないか。

※週刊ポスト2019年10月4日号


2019.09.21 07:00
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