オリックスの岸田護投手が20日、京セラドームで会見を行い、今季限りでの引退を表明した。オリックス一筋、プロ14年目のベテラン右腕は
「悔いがないと言えばゼロではないが、やり切ったという気持ちはある」と笑顔で引退を口にした。

 ここまで通算432試合に登板し44勝30敗、63ホールド、63セーブと先発、リリーフとしてチームを牽引。だが、今季はここまで1軍登板がなく
「怪我ばっかりだった。心のどこかでまだできるというのはあるが、それは『過信』やでって。すっきりしている」とユニホームを脱ぐ覚悟を決めた。

 2009年には10勝を挙げたがシーズン途中に抑えに配置転換。その後は平野(現ダイヤモンドバックス)と共にセットアッパー、守護神として
鉄壁のリリーフ陣を形成した。

 在籍した14年間でリーグ優勝は一度もなかった。チームの最高順位はリーグ2位となった2008、14年で共にクライマックスシリーズ、
第1ステージで敗れている。唯一、やり残したことは「優勝したかった。そこだけですね悔いがあるのは」と語った。

 オリックスで過ごした14年間を改めて問われると
「そんな声を大にして胸を張れる数字を持ってないですが、楽しかった。すごく野球に向き合えました」と笑顔を見せた。

 最後まで笑顔で会見を締めくくった背番号「18」。今季最終戦となる9月29日のソフトバンク戦で引退セレモニーが行われる。
最後の登板にも期待がかかるが「投げる機会がなかったら困ります(笑)。全力でそこに向かっていきたい」とラスト登板に照準を合わせていた。

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