2017年の暮れ、テレビ大阪で夕方のニュースの「顔」を務めていた男性アナウンサーが突如、テレビから姿を消しました。「社内における迷惑行為」による処分を受け、マイクを握ることはない別部署に。想像もしなかった人生の急展開に戸惑いながらも、その時間は自分自身を振り返るきっかけになったといいます。様々な臆測も飛び交った中、処分をどう受け止めていたのか。8月末でテレビ大阪を退社し、新たな道を歩み始めたのを機に、本人が騒動後初めての取材に応じました。(朝日新聞記者・森田岳穂)


「花形」から一転

テレビ大阪の元アナウンサー庄野数馬さん(32)。京都府出身で、立教大学卒業後の2010年にアナウンサーとして山口放送に入社し、15年にテレビ大阪に移籍。17年の春からは、夕方の報道番組「ニュースリアル」「金曜報道スペシャル」の両番組のメインキャスターを務めた。

「花形」の座を射止め、順風満帆に見えた庄野さん。アナウンサー人生に終止符を打つことになる「事件」が世に知れ渡ったのは、17年12月20日のことだった。就業規則違反で庄野アナに処分が下された―。こんな内容の「怪文書」が在阪の新聞各社にファックスで送られた。

報道各社が取材すると、テレビ大阪は庄野さんが就業規則違反の疑いで社内調査の対象になっていることを公表。両番組を翌21日に降板することも発表され、ネット上には一斉にニュースが流れた。

処分理由は「同僚への指導」など

「11月末頃に上司からキャスター降板を示唆されてからは『死刑宣告』が近づいているような気持ちで毎日のニュースに出演していました」と当時を振り返る庄野さん。番組降板を知ったのは、報道を見た家族からの電話だったという。

「95年の阪神大震災の時の報道を見て、アナウンサーを志し、アナウンサーという仕事が人生の全てでした。番組降板を知った瞬間は目の前が真っ暗になり、音が聞こえなくなり、声が震え、気が付けば涙が出ていました」

処分理由の詳細が公表されなかったことや、怪文書が出回るなど異例の展開をたどったこともあり、ネット上では「炎上」。庄野さんの私生活に関する「素行」を問題視する報道も続々と流れた。

「関係者もいますし、処分内容の詳細について話せないのが本当に申し訳ありませんが、社内での指導のあり方などが処分理由です。コミュニケーションを図る際に自分の常識にとらわれて、受け手がどう思うかをきちんと考えられていなかったと反省しています」

9/20(金) 7:02配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190919-00000005-withnews-ent

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