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法政大の快進撃はラウンド16でストップ…甲府に一矢報いるも延長で決勝弾を浴び、大学勢38年ぶりのベスト8ならず…

法政大の奮闘で延長にもつれ込むも…
 第99回天皇杯全日本サッカー選手権大会は9月18日、各地でラウンド16の6試合が行なわれた。山梨中銀スタジアムで行なわれたヴァンフォーレ甲府対法政大の試合は、延長戦の末、2-1で甲府が勝利を収め、2年連続での準々決勝進出を決めた。
 
 リーグ戦で出場機会の少ないメンバーを多く起用して勝ち進んだ甲府と、3回戦でG大阪を2-0で破るなど、ここまで無失点でラウンド16へ勝ち上がった法政大の一戦は、序盤からアマチュアシード代表が気持ちの入ったプレーを見せる。
 
 法政大は、前線からの激しいチェックでボールを奪い、すぐさま前を向いて積極的に仕掛ける。しかし甲府に一瞬の隙を突かれ、9分にワンタッチパスからペナルティエリア内中央で曽根田穣にシュートを放たれるも枠の上へ。
 
 徐々に主導権を握り、攻勢を強める甲府は27分。最終ラインからの前線へのロングフィードに抜け出した佐藤洸一が敵陣深くでボールを収め、マイナスにパスを供給。それに走り込んでいた曽根田が、右足のダイレクトでゴール左にしっかりと沈めて、先制点を奪う。
 
 法政大は39分に、平山駿に代えて長谷川元希を投入。この変更をきっかけにパスが回り始めると、41分にカウンターから、最後は甲府U-18出身の末木裕也がゴール前でフリーで受けて狙うが、シュートは右ポストのわずか横へ外れる。

 このまま試合は動かず、甲府の1点リードで前半を折り返す。

 後半立ち上がり、甲府は大学生の豊富な運動量をベースにした厳しいプレスに苦しめられ、ボールをキープできず。

 前半とはうってかわって試合のペースを握る法政大は、FC東京への加入が内定しているドリブラー、紺野和也の効果的な仕掛けとラストパスで、縦に速い攻撃を展開し、何度もシュートチャンスを得る。

 すると78分、紺野の右サイドからのアーリークロスに反応した森俊貴が、ゴール前で高い打点でのヘッドで合わせると、ボールが相手DFに当たり、ゴールに吸い込まれる。法政大が貴重な同点ゴールを挙げる。

 試合はこのまま1-1の同点で延長戦へ。負けられない甲府は延長前半の93分に、左サイドで受けた宮崎純真がカットインして中央に持ち込むと、ペナルティエリア手前左から右足を一閃。力強く放たれたグラウンダーのシュートは、ゴール左に決まり、甲府が勝ち越しゴールを挙げる。

 1981年大会の筑波大以来、38年ぶりのベスト8を目指す法政大は、その後もプロクラブを相手に粘り強い守備から、果敢に攻めに転じて甲府ゴールを脅かすも、得点が遠く。1-2で甲府に敗戦を喫し、歴史的勝利を挙げることは出来なかった。

 勝利を収めた甲府は10月23日に、準々決勝で長崎とのJ2同士の一戦に挑む。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190918-00064312-sdigestw-socc