0001スズムシのなく頃に ★
2019/08/28(水) 17:57:34.82ID:Jdq1+WGT9https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190828-00000050-mai-soci
「不登校についてメッセージを」と言われたとき、少し悩みました。なぜなら、わたしは不登校が増えていることをよいこととは思っていないからです。学校に行けない子どもを責めているのではありません。学校は本来、「安心して学べる場所」のはず。たくさんの子どもが「行きたい学校」がなくて苦しんでいることが、一人の社会人として悲しいのです。
わたしは学校が苦手でした。勉強が得意ではなかったし、子役の仕事の方が楽しかった。特に苦痛だったのは、授業中、静かにできない子がいたこと。子役は静かに大人の話を聞ける子どもばかりです。でも、学校では騒ぐ活発な子どものほうが「子どもらしくて可愛い」と、先生の受けがよかったから。
でもね、あんなに嫌だったのに、いま、不思議と「それでもやっぱり学校に行っておけばよかった」と思うことがあります。大人になると、「いろんな人間」と出会うことって難しいんです。知らず知らず、いつも似た考えの人といたり、居心地のよい場所を選んだりしているので、異なる価値観に出合ってショックを受けることがなくなるから。今思えば、さまざまなタイプの人と出会える学校は、貴重な場所だったのだと思います。
教室にいづらかったら、図書室や保健室で過ごしたり、勉強と違うことに打ち込んだりしてください。心が疲れたときはお休みしてもかまいません。けれど、気をつけてほしいのは、長く学校に行かないのであれば、自分で自分の視野を広げる努力が必要になるということです。インターネットでも何でもよいので、たくさんの人に話を聞くことを心がけてください。そして、「いろんな子どもを可愛いと思える大人」になってくれたらうれしいです。
もしも、あのとき、先生が授業中に静かに待つわたしのことも忘れずに見てくれていたら、もっと学校が好きになれたかもしれない。楽しく通えるものならば、本当はどの子どもも学校に行きたいと思うはずです。
人は誰だって、嫌いな相手がいるのが当たり前。気の合わない人がいることを知るのが、学校に行く一番の価値なんじゃないかな。むかついたり、いじめてしまいたくなったりしたときに自分の怒りをコントロールできるように導く教育が必要だと思います。【聞き手・水戸健一】
はるな・ふうか 2001年横浜市生まれ。0歳から子役として活躍。ツイッターで社会問題について発言している。