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脳腫瘍のために療養中の落語家・三遊亭円楽(69)が11日、東京・半蔵門の国立演芸場・8月中席で高座復帰した。入院中の病院から一時外出して高座を勤め、トリで「浜野矩随(はまののりゆき)」を口演した。

マクラでは開口一番「大変にご心配をおかけしました」と話し、病状を説明。「できるところまでやります。途中でダメになったら諦めてください。
明日、その続きをやりますから」と言いながらも40分、熱演を見せた。

円楽によると、5月末から「日常会話は大丈夫だけど、落語のあらすじが分からなくなった。噺(はなし)が行ったり来たりした」。
6月の北海道公演で強く自覚したという。「(落語家として)50年で初めて。これは恥ずかしいし、お金を取れない」と主治医に相談。
7月中旬にMRI(磁気共鳴画像)検査を受けたところ、脳腫瘍が見つかり緊急入院となった。

腫瘍の大きさは2・3センチ。場所は言語をつかさどる左前頭葉で放射線治療を行った。「全頭照射じゃなくて、定位照射。
3日間で1回15分くらい。副作用? ちょっと脱毛で薄くなったくらい」と説明。後は脳の腫れを抑えるためのステロイド治療を行った。
良性か悪性かは明かさなかったが、14日の検査結果次第で退院する予定だ。

昨年10月には初期の肺がんを克服。病気続きだが「落語をしゃべったら(セリフが)出てくるんだよね。うれしい。
やってみて入院前と頭の動きが全然違う。元来頭のいい人間だからね」と笑顔を見せた。

この日の高座復帰が目標だった。8月中席は昨年7月に亡くなった桂歌丸さん(享年81)が長年トリを務めており、受け継いだ形となっていた。
「きっと歌丸じいさんがいろんなことを教えてくれているんじゃないかな。『まだこっち来ちゃいけねえよ』って」。師匠の5代目・円楽も07年2月の国立演芸場で引退した。
「師匠はここで引退したし、歌丸師匠も最後の高座がここだった。でも俺は戻ってきた。10日間で終わりじゃないからね。こうやって落語ができる、居場所があるって最高だよ」と、まだまだ意欲満々だ。

◆「笑点」本格復帰来月中旬以降へ

円楽がレギュラー出演している日本テレビ系「笑点」(日曜・後5時半)では、11日放送までは円楽が出演していた。円楽が休養中に収録も行われており、
18日放送では円楽が不在で放送される。25日は「24時間テレビ」内での生放送のため円楽は出演。
9月放送分は、円楽不在の5人での大喜利と、BS日テレ「笑点 特大号」での若手大喜利メンバーが代演での大喜利が収録済みのため、円楽の「笑点」の“本格復帰”は9月中旬以降になる。

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2019年8月12日 6時1分 スポーツ報知