発表したのではなくぶらさがり

毎日新聞 宮原健太@miyaken0515
小泉進次郎氏、滝川クリステル氏の結婚報道について色々と批判も出ているので官邸の記者として少し説明します。
まず、両氏が官邸で記者の取材を受けましたが、あれは「会見」ではなく「ぶら下がり」です。(続)

どういうことかと言うと、官邸を出た両氏に対して私たちが自主的に声をかけているということです。
官邸を出入りする政治家は何らかの意向を総理や長官等に伝える場合が多いので、官邸のブラックボックスを透明化するために、総理、長官と何を話したのか聞きます。(続)

相手の周りを記者が囲む形式で、これを「ぶら下がり」と言います。
そのため、小泉氏を主語に「会見した」「発表した」とするのは誤りで、「記者の質問に答えた」「明らかにした」というのが正しい。(続)

そのため、「官邸という公の場で発表するのはおかしい」という批判は前提条件が崩れ、難しいと思います。
もちろん、小泉氏は囲まれることを想定しているでしょうが、「記者の質問に答えただけ」となるでしょう。(続)

次に、「官邸に報告に来るのがおかしい」という批判もあがっていますが、政治家が総理、長官に私的に近況報告に来ることはあるので、それを「結婚は別」と切り離すのは私は難しいと思います。
そこを区別する論理的根拠を私は思い浮かびません。(続)

最後に「こんなに騒ぐことか」という批判がありますが、それは私はその通りだと思います。
有名人同士の結婚ではありますが、特に新聞での扱いが大きすぎる。(続)

官邸という場所や総理、長官への報告など、政治的な話題ではないのに、政治を巻き込んだ結果ですが、そこは踊らされず冷静に価値判断をすべきで、反省しないといけないかもしれません。
あくまで、個人的見解ですが。(終)