8/3(土) 12:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190803-00000021-nkgendai-base
巨人がバタバタし始めた。2日からのDeNAとの首位攻防戦を前に、村田善則スコアラー室長(45)をスコアラー兼任の一軍ブルペンコーチとしてベンチ入りさせる緊急人事を発表。同日、球団が村田室長のコーチ登録をNPBに申請し、夜のナイターからユニホームを着て指導するという慌ただしさだ。
「これにより、5月31日に一軍に配置転換されたばかりの、三沢(興一投手コーチ=45)が再び二軍に戻ることになった。原監督の常套手段だ。前回監督時も、チーム状態が悪くなると、コーチを入れ替えた。2014年には『相手チームの主砲に打たれ過ぎ』と言って、シーズン中に当時の吉原バッテリーコーチを二軍の育成コーチに降格させている。翌15年にも『攻撃的にと言っているのに、あれでサードに行けない。コーチャーも簡単に止めるし、ランナーも当たり前のように止まる』と怒って、三塁コーチャーを勝呂内野守備走塁コーチから川相ヘッドコーチに代えたことがあった。14年はリーグ優勝したものの、15年は2位に終わってシーズン後に退任。配置転換がカンフル剤になることもあるけど、懲罰的人事にコーチ陣はピリピリしてチームの沈鬱ムードに拍車をかけることも少なくなかったね」(巨人OB)
首位を独走していた巨人は、球宴後に5勝10敗と勢いに陰りが見え始めた。1日には、いずれもリーグトップの11勝(2敗)、防御率2.55の山口俊が右ヒジに張りを訴えて登録抹消。2日には“第一捕手”の炭谷銀仁朗に右手人さし指の骨折が判明し、こちらも一軍登録を抹消された。球団発表によれば「全治は不明」。陽岱鋼も腰痛で二軍落ちした。チーム状態が落ちてきたところにもってきて、主力に故障者が続出。7月16日の時点で10.5としていた2位とのゲーム差が3・5にまで縮まってこの日のDeNA戦を迎えた。今回の配置転換は、「穏やかならざる原監督の心中がよく表れているのではないか」と先の巨人OBは見ている。
首位攻防の初戦、巨人はエース菅野智之を先発に立てながら、逆転負けを喫した。2―1で迎えた六回1死一、二塁のピンチでソトに二塁打を浴びて同点。ベンチを飛び出しマウンドに向かった原監督が菅野に4番筒香の敬遠を指示したが、これが裏目に出て、続くロペスに致命的な2点適時打を打たれた。評論家の権藤博氏は、「ベンチがジタバタして浮足立つと、その焦りは間違いなく選手に伝染し始める」と言っている。緊急人事がマイナスに出ることもあるということだ。