雨上がり決死隊・宮迫博之(49)らの闇営業に端を発する吉本興業の内部騒動。
吉本は、宮迫との契約解消を撤回しながら、その撤回さえも“撤回”する可能性を示すなど混沌とした状況が続いている。
一方、経営陣の総退陣を要求し、刺し違える覚悟を明かした加藤浩次(50)は、直近のラジオで「冷静に話していきたい」とここにきてトーンダウン。
加藤の場合、19年前、政界で起こった「加藤の乱」と同様の結末を危ぶむ声が出ている。

福岡市内で発生した金塊強奪事件の主犯格が参加した酒席に同席し、謝礼を受け取った疑惑が報じられた宮迫。
吉本に対しては「2000%受け取っていない」と釈明。これらを受け、吉本は宮迫への処分を撤回すると明らかにした。
だが、吉本は26日、公式サイトで「複数のメディアにおいて『宮迫氏は金銭を受け取っていた』とする報道がなされ」たとし、
撤回を“撤回”する可能性を示唆するなど笑うに笑えない状況になっている。

一方の加藤。自身が司会を務める日本テレビ系の情報番組「スッキリ」で「体制が変わらなければ会社を辞める」と断言したことをきっかけに「加藤の乱」が勃発した。
だが、この発言を受けて行われた大崎洋会長(65)との会談は平行線のまま。
26日には、コンビを組む極乱とんぼの相方、山本圭壱(51)がパーソナリティーの宮崎サンシャインFM「極楽とんぼ山本圭壱のいよいよですよ」に加藤が出演し、
「(経営陣を批判した)あのとき、熱くなった部分もあるから。冷静に話していこう、と」などと話し、一気にトーンダウンした。

TBS系情報番組「がっちりマンデー!!」で加藤と共演する経済アナリストの森永卓郎氏は「政界で起こった『加藤の乱』を思い出してしまう」と打ち明ける。

平成の「加藤の乱」は、2000年11月、自民党で「宏池会のプリンス」と呼ばれた加藤紘一元幹事長が、
森喜朗内閣の退陣を求めて立ち上がったが、派閥を切り崩されて失敗に終わった。

森永氏は、加藤浩次による令和の「加藤の乱」について「(同調していた人物も)最終的には情勢を見て勝ち馬に乗るかもしれない。
加藤さんはそういう“ずるい”立ち回りができない。結局一番、損な役回りを買ってしまうことになるのではないか」と気をもむ。

加藤について「正義感が非常に強く、猪突猛進な人柄。こうと決めたら周囲が何を言っても止められない」部分があると評する森永氏。
そのバカ正直な一面が現れたエピソードをこう語る。

「以前の番組で、『人の力では折れない』という素材が紹介された。私をはじめ、ほとんどの出演者はそれなりの力で折ろうと試みて『折れない。頑丈ですね』と返したが、
加藤さんは全力で折ろうとし、素材が折れてしまった。放送ではカットしたとはいえ、現場のスタッフはヒヤリとした」

加藤は経営陣の刷新を求めているが、危機管理広報会社「エイレックス」の江良俊郎社長は、「加藤さんではなく、株主が何か言い出さなければ(経営陣には)影響しない。
とはいえ、吉本サイドとしては加藤さんに辞められると、さらに評判を落とすことになる。
じっくりと話を重ねながら、お互い辞めないままで妥協点を探ることになるのではないか」。

政界の加藤の乱と同じような結末を迎えそうな気配だ。

https://news.livedoor.com/article/detail/16848460/
2019年7月29日 17時13分 ZAKZAK(夕刊フジ)