米Amazon Prime Videoの宗教をテーマにしたドラマ『グッド・オーメンズ』の配信停止を求め、2万人を超えるキリスト教徒が"Netflix"に抗議しているという。その抗議に対し、原作者の一人であるニール・ゲイマンがコメントしている。米Indie Wireが報じている。

英ベストセラー作家ニール・ゲイマンとテリー・プラチェットによる同名小説をドラマ化した『グッド・オーメンズ』の舞台は、人類が最後の審判に備える2018年の世界。この世の終わりを望まない天使アジラフェル(マイケル・シーン『マスターズ・オブ・セックス』)と悪魔のクロウリー(デヴィッド・テナント『ドクター・フー』)が、世界の終末をもたらす反キリストの少年を見つけようと奮闘する姿を描くファンタジー・コメディドラマ。

『グッド・オーメンズ』の内容に異を唱える抗議者が、なぜかシリーズを製作しているAmazonではなくNetflixに抗議文を送った。ゲイマンは「抗議者が『グッド・オーメンズ』をキャンセルさせるために、Netflixに抗議文を送っただなんて最高だ。それがすべてを物語ってるな」とツイートして切り返している。

そしてゲイマンは、シリーズのファンが "赤入れ"した抗議文のスクリーンショットもTwitterに投稿。その訂正バージョンは、「天使と悪魔が仲の良い友だちになっているが、それぞれは善と悪を象徴する存在のはずだ」との箇所に、赤で「二人は恋してるから!」とキャプションが書き入れられ、「神が女性の声になっている」という抗議には、「望みが叶った」との赤の文字が。

さらには、「最終的に善と悪を否定した番組でモラルや自然の法則が存在せず、単なる博愛主義と究極に意味のない信条にすぎない」との異議には、「最高の番組???」と赤字でキャプションが添えられている。

すでに、この抗議文の賛同者の署名は2万件を超えているが、配信先のAmazonも間違えられたNetflixもユーモアで対応。

AmazonはNetflixに、「ねえ、Netflix。もし『グッド・オーメンズ』をキャンセルしたら、こっちは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を打ち切るから」とメッセージを送信。もちろん、Amazonで『ストレンジャー・シングス』は配信されていないが、配信先を勘違いした抗議者に対する皮肉が効いている。

そして、『グッド・オーメンズ』を配信していると間違われたNetflixは、「わかりました。もう製作しません」とツイートし、Amazonと同じくユーモアを込めたツイートで応答していた。

以前のインタビューでゲイマンは、本シリーズのシーズン2やスピンオフの製作は考えていないとコメントしている。なにかと物議を醸している『グッド・オーメンズ』は、Amazon Prime Videoにて配信中。(海外ドラマNAVI)


2019.06.25 20:00
https://dramanavi.net/news/2019/06/2netflix.php