◇南米選手権・1次リーグC組 日本―エクアドル(2019年6月24日 ベロオリゾンテ)

 スペインの名門バルセロナが、南米選手権に参加中の日本代表MF前田大然(21=松本)の獲得に向け、本格調査に乗り出していることが分かった。久保建英(18)をライバルのレアル・マドリードに“横取り”されたバルセロナは、スペイン3部リーグ所属のBチームでの保有に向け、快足アタッカーに熱視線を送る。股関節の違和感でウルグアイ戦を欠場した前田は、チームとともにベロオリゾンテに移動。21日にチリに敗れたエクアドルとの1次リーグ最終戦(24日、日本時間25日)に向けて調整を行った。

 バルセロナは5月上旬から前田の動向に注目していたという。当時はMF久保も、まだ18歳を迎える前。関係者によると、スペインリーグ3部所属のバルセロナBでの保有に向け、バルセロナの強化担当者が「久保と前田を獲りたい」と明言。日本の関係者にも前田に関する“取材”を行っていた。また、自身のスマートフォンにも前田のプレー映像をストックする熱量で「いい選手だしスピードが速い。とても興味がある」とほれ込んでいるという。

 前田は50メートル5秒7という日本人離れしたスピードを武器に、1試合のスプリント回数でJリーグの上位を独占する韋駄天(いだてん)。19日にはスペイン紙スポルトに「バルサは買い取りオプション付きのレンタル移籍で獲得を検討している。前田は1年契約で(Bチームの)フィリアルに加入することになるだろう」とも報じられていた。

 久保はRマドリードに移籍したが、バルセロナは引き続き日本人ウインガー獲得に向けた調査を続けており、南米選手権にも担当者を派遣しているという。股関節に違和感を抱える前田は22日からチームに完全合流の予定で、エクアドルとの1次リーグ最終戦出場に向けて調整を続けている。

 バルセロナに関する海外報道でも注目を浴びる21歳は「名前に出るというのはほんとに少ないあれ(機会)だと思うのでうれしいですけど、今はこの大会に力を注ぎたい」と力を込めた。

 ◆前田 大然(まえだ・だいぜん)1997年(平9)10月20日生まれ、大阪府出身の21歳。太子JSC―川上FCを経て16年に山梨学院高から松本に加入。17年に水戸に期限付き移籍し、18年に松本に復帰。五輪世代の森保ジャパンは昨年3月の南米・日本U―21交流(パラグアイ)が初参加。高校時代に手本にしていたのはFW岡崎。13日に第1子の女児が誕生した。1メートル73、67キロ。

スポニチ 6/23(日) 5:30
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