女子ワールドカップが決勝トーナメントに入るのを前に、国際サッカー評議会(IFAB)が緊急ルール変更に踏み切ったことが分かった。
これまではPK戦が行われる際、ゴールキーパーの反則にはイエローカードが提示されていたが、この規則が一時的に廃止となった。

IFABは21日、公式サイトを通じて緊急声明を発表。女子W杯では両チームが同点のまま延長戦120分間を終えた場合、
PK戦(ペナルティーマークからのキック)が行われる流れになっているが、国際サッカー連盟(FIFA)の要望により、一部項目が廃止されることが決まったという。

変更が行われるのは、競技規則第10条に定められた「ゴールキーパーが反則を犯し、その結果キックのやり直しとなった場合、そのゴールキーパーは警告されなければならない」という項目。
主にキックが行われる前に、ゴールキーパーがゴールラインから離れた場合に適用されていた。

IFABは緊急変更の理由として、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の採用を挙げる。VARが採用されていることで、「反則の大きな抑止力」となるだけでなく、
「反則が検知される可能性が非常に高くなり、GKが2度目の警告で退場処分になるリスクが高まるため」だという。

もし、GKがPK戦中に2度目の警告を受けて退場した場合、交代を行うことはできないため、フィールドプレーヤーがGKを務めなければならなくなるというリスクがある。
そのため「VAR採用試合ではGKを警告するという要件は必要ではなく、GKが退場処分になった場合はPK戦の結果を不当に歪める危険性がある」として、この決断に至ったようだ。

なお、同様のルールが採用されていたU-20W杯では警告を受けていたGKがPK戦で普段どおりのプレーができず、それが響いて敗退につながった参加国もあった。
ちなみに通常のペナルティーキックではこれまで通り、GKが反則を犯した場合にはイエローカードが提示される。

6/21(金) 23:59配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190621-43468502-gekisaka-socc

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