◆卓球ワールドツアー ジャパンオープン荻村杯第4日(15日、札幌市・北海道立総合体育センター)

 混合ダブルスで張本智和(15)=木下グループ=、早田ひな(18)=日本生命=組が準優勝を飾った。決勝は許シン、朱雨玲組に0―3で敗れたが、準決勝では樊振東、丁寧組(いずれも中国)に3―1で勝利。女子ダブルスの木原美悠(14)、長崎美柚(17)組=エリートアカデミー=は2―3で世界選手権金メダルの中国ペアに惜敗。女子シングルス準々決勝は平野美宇(19)=日本生命=が4―0で佐藤瞳(21)=ミキハウス=を下した。

 張本、早田組が結成2大会目で準優勝に輝いた。決勝は世界屈指の回転量と威力を誇る許シンのボールに苦しんだが、準決勝で世界ランク1位の樊振東と16年リオ五輪女王の丁寧が組んだ中国ペアを撃破。これまで練習機会は数回程度で、張本は「これからもっと練習すれば、今日負けたペアにも勝てるチャンスがある」と手応えをにじませた。

 10代ペアには、ほほ笑ましい一幕もあった。準決勝の勝利の瞬間、歓喜した張本が両手を広げたが、タッチの構えの早田は困惑。慌ててハイタッチを交わすもタイミングが合わず、やり直しに。「いつもは片手でバンてやるけど、『ここでハグされても』と思って引き気味になって(笑い)。ハイタッチに切り替えてくれたけど、体が引いてたので空振りしちゃって」。早田が明かすと、張本は「男子ダブルスでは木造(勇人)選手と優勝の時にハグしてるので、その感覚でいってしまって。よく見たら女子の選手でダメだと思って」と顔を赤らめた。

 初々しさを感じさせた2人だが、プレー面は着実に進化している。前週の香港オープンは個人技での得点も多く本戦1回戦で敗れたが、今大会はラリーに持ち込み、互いの長所を生かす場面が増えた。ともにシングルスで悔しい敗戦を喫した14日も、早田が「気持ち切り替えて頑張ろう」と連絡し、練習に誘うなどの気遣いや努力も糧になった。

 張本が前陣から正確なバックハンドで仕留め、早田も男子のボールを苦にしないなど魅力あふれるペアだが、東京五輪の混合ダブルスは団体戦代表の3人から選ばれる。それぞれが代表に入ることが不可欠で、早田は「張本選手と組ませていただければいいなと思うけど、まずはシングルスで頑張っていきたい」と力を込める。日本はさまざまなペアリングを試している段階。今後のツアー出場は未定だが、個々の力を磨き、“はりひな”再結成のチャンスをつかむ。(林 直史)

6/16(日) 6:10配信 スポーツ報知
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