楽天はスポーツの動画コンテンツを世界に配信するサービス「Rakuten Sports」を始めた。まず、サッカーのJリーグの試合を東南アジアを中心に世界140カ国・地域に配信する。スポーツを通じて楽天のブランドを海外に浸透させる狙いもある。

Jリーグの海外放送権を持つラガルデールスポーツと配信パートナー契約を結んだ。一部の国を除く欧州各国や、ベトナムとシンガポール、フィリピンといった東南アジアなどでJ1の試合が楽しめる。

1節当たり3試合をライブ中継し、オンデマンド配信も実施する。楽天グループのヴィッセル神戸に所属するアンドレス・イニエスタ選手のオリジナル映像を集めた「イニエスタTV」も取り扱う。

サガン鳥栖に所属するフェルナンド・トーレス選手などJリーグで活躍する世界的な有名選手が増えている。国内外のサッカーファンからJリーグへの注目が集まるなか、海外配信を強化する。

今後は卓球やバスケットボールなどにも配信サービスを拡大する。ファン同士が交流しながら試合観戦を楽しめるコミュニティー機能も提供する予定だ。

楽天は2016年にスペインのプロサッカーチームのバルセロナとパートナー契約を締結。17年には米プロバスケットボールNBAのウォリアーズとパートナー契約を結んだ。スポーツ事業をテコに楽天ブランドの認知度を世界で高めたい考えだ。

2019年6月12日 13:15 日本経済新聞
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO45989680S9A610C1X30000?s=0