【2000年4月の西野と山里】

キングコングの快進撃たるやなかった。
毎回ネタ見せの授業では講師は大絶賛。
ある講師は授業中に「もう今年はキングコングが出たからええやん」
なんてことを漏らすほどに。
ちょっと待ってよ! ここに入るために僕らだって福沢諭吉さんを
40人ほど連れて来ているのよ!と、怒りたいのだが、
その怒りを簡単に飲み込ませるくらいのパワーがキングコングにはあった。

卒業公演が始まる。満員のお客さんの前にキングコングが飛び出す。
それだけで黄色い声援が飛び交う。
おかしい。同じ時間を過ごしてきたはずなのに、
同じだけの金額を払って、同じ授業を受けて、
なのにこの圧倒的な差はなんだ?
ネタ合わせをしている耳に届いた黄色い歓声は、
頭に嫌な疑問をたくさん生み出した。
忘れない、この嫉妬を。
これをエネルギーに変えることが、これからの僕を絶対救ってくれる。
(山里亮太著『天才はあきらめた』)


【2017年5月の二人】

山里 https://pbs-h2.twimg.com/media/C-9rzkCUQAA9xN0.jpg

西野 https://pbs-h2.twimg.com/media/C_CdaL-UIAAq1KO.jpg