NHKの朝ドラ「なつぞら」が平均視聴率22%前後と好調な数字をキープしている。今週で“北海道十勝編”が完結したが、注目を集めたのが柴田家の長女・夕見子役で出演した女優の福地桃子(21)だ。
せりふ自体はそれほど多くなかったが、“十勝弁”を巧みに操り、読書好きで口が達者な娘役を演じ切った。今、北海道では福地がヒロイン広瀬すず以上の人気で、6月8日には北大の大学祭のトークイベントにも参加するという。

福地は17歳の時に父親の哀川翔が主演を務める単発ドラマ「借王シャッキング〜華麗なる借金返済作戦」(テレビ東京系)で女優デビュー。“親の七光”もあったのだろう。
その後も「あなたには帰る家がある」(TBS系)などドラマ出演のチャンスに恵まれたが、ブレークには至らなかった。

「福地は哀川の5人きょうだいの末っ子です。哀川はブレークしきれない娘を案じ、知り合いのプロデューサーらにコンタクトを取って、さりげなく娘を売り込んでいたそうです」(テレビ関係者)

そして、ようやく巡ってきた当たり役が「なつぞら」の柴田夕見子役だったというわけだ。

「福地は『なつぞら』のオーディションは『べっぴんさん』『わろてんか』『半分、青い。』に続き4回目のチャレンジだったと告白していますが、
哀川の存在や3年前から所属する『レプロエンタテインメント』の地道な営業努力もあったそうです」(芸能プロ関係者)

福地の元には民放から複数のドラマ出演のオファーが舞い込んでいるといい、哀川としてもひと安心だろう。表面だけ見れば哀川と「レプロ」が福地をNHKに押し込んだかに映るが、
NHK側にもしたたかな計算があるようだ。ある芸能プロ関係者が私にこう耳打ちした。

「NHKとしては福地を積極的に売り出した裏の狙いは、『レプロ』の看板女優の新垣結衣を引っ張り出すことにあるのではないでしょうか。
業界で当たり前のように行われている“バーター”というやつです。これまで新垣は朝ドラに出演したことがありませんからね」

新垣の露出の少なさはテレビ業界では有名な話。昨年出演したのは「獣になれない私たち」(日本テレビ系)の1本。
その前年も単発ドラマ「絆〜走れ奇跡の子馬〜」(NHK)の1本だけだった。露出が少ないということは、制作側としては、それだけスケジュールが押さえにくくなる。

TBSが2016年に大ヒットした連ドラ「逃げるは恥だが役に立つ」の続編を企画しているという話もある。NHKはTBSから新垣を“強奪”するには福地とのバーターが最善策と判断したのかもしれない。

「新垣は“大河ドラマや朝ドラみたいな長期の撮影は体力的に耐えられそうにない”と親しい知人に漏らしているといいます。
ただ、NHKは“働き方改革”の一環で、来春から現在週6日放送している朝ドラの放送を週5日に短縮する方向で検討しています。
しかも20年上期の『エール』は主演が窪田正孝ですから、2番手以降で出演すれば新垣の負担も減らせます。今のところ、怪しいのは『エール』での出演です」(前出の芸能プロ関係者)

永野芽郁、広瀬すず、戸田恵梨香に続いて新垣結衣をキャスティングできたとすれば、NHKとしては大成功だろう。

今後はNHKとTBSの水面下での攻防が見ものだが、ガッキーのドラマ出演が現実のものになりつつあることだけは間違いない。

http://news.livedoor.com/article/detail/16518266/
2019年5月26日 9時26分 日刊ゲンダイDIGITAL

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