小学生日本一を決める第44回さなる杯小学生将棋名人戦決勝大会が4月28日に都内で行われ、西日本代表の兵庫県姫路市立英賀保(あがほ)小5年・炭崎俊毅(としき)君(10)が優勝した。過去の優勝者には羽生善治九段(48)や渡辺明2冠(35)らも名を刻む登竜門。棋士を夢見る炭崎君は椅子の上に正座し、高い駒音を立てるファイティングスタイルで参加3392人の頂点に立った。

将棋と出会ったのは5歳の時。保育園で友達に教わり、一気にのめり込んだ。「誰にも邪魔をされず、自分の考えを表現できるところが楽しいなと思ったんです」。稲葉陽八段(30)、菅井竜也七段(27)、船江恒平六段(32)という有力棋士3人を弟子として育てた名伯楽・井上慶太九段(55)が加古川市で師範を務める教室に2年時から通い、腕を磨いている。菅井七段と船江六段は小学生名人戦決勝で敗れているだけに「井上門下として初めての優勝となったことを誇りに思います」と胸を張った。



 昨年6月から日本将棋連盟関西研修会に在籍。今年、いよいよ棋士養成機関「奨励会」を受験する。「テレビもマンガも将棋のじゃないと見ないし、読みません。好きなことは将棋だけです。他のことには興味ありません」

 令和初の小学生名人に「憧れの棋士は?」と尋ねると「井上先生です」と即答した。表彰式が終わった後、憧れの棋士に電話で報告すると祝福された。ようやく10歳らしい柔和な笑顔になった。(北野 新太)

 指導する井上慶太九段「炭崎君は面白い子です。人懐っこいところは菅井(竜也七段)君や船江(恒平六段)君に、ふてぶてしいところは稲葉(陽八段)君にそっくり(笑い)。教室では3人の指導対局を受けることもあるんですけど、感想戦では自分からしゃべって、どっちが指導者か分からない時もあります。いろんな戦型を指しますし、勝負度胸もある。勝負師に向いているタイプだと思います」


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