https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1903/29/news032.html
「日本の映画料金は海外よりも高い」って本当? 
米国との比較で見えてくる“どの映画館も1800円”のおかしさ

“本当の料金事情”はもっと複雑。安いとされる米国で、日本とあまり鑑賞料
金が変わらないケースもあるのだとか。
映画館の業界団体「National Association of Theatre Owners」のデータによ
れば、米国における映画鑑賞料金は毎年少しずつ上がっており、2018年は平
均9.11ドル。日本円に換算すると、約1000円になります。
ちなみに、ネット上では記事によってこの金額が「600円」「800円」「850円」
と異なることがあるのですが、米国の鑑賞料金は毎年少しずつ値上がりしており、
20年前の1998年はおよそ半額(4.69ドル)。「古い資料を参考にしたことで、
数値が低めになっている」などの可能性が考えられそうです。
一方、日本の鑑賞料金は20年以上前から、約1800円のまま。米国と比べてかな
り高額に感じてしまいますが、「日本映画製作者連盟」のデータを見ると、
ちょっと印象が変わるかもしれません。
というのも、日本における鑑賞料金は(2018年)は平均1315円。
シニア料金、子ども料金、レディースデイなどの割引を考慮すると、このような
数値まで下がるということなのでしょう。なお、20年前は平均1264円で、
料金上昇は約50円だけ。つまり、「日本の平均料金は米国と違ってあまり上
がっておらず、依然として高いことには変わりないが、差は約300円まで縮
まっている」というわけです。
また、もう1つ違う点を挙げると、「日本の鑑賞料金はほぼ全国一律1800円で
あるのに対し、米国は地域によって変動する」のだとか。
米国のWebサービス「PromoCodesForYou」の調査を見ると、夜間の鑑賞料金
は州によって約8〜15ドルと、2倍近い開きが見られます。
米国在住の映画評論家・町山智浩さんのツイートによれば、サンフランシスコの
鑑賞料金は、日本円にすると約1700円。ただし、このような価格変動はその地
域の「不動産価格や時給」に合わせたもので、「(最低時給1500円のサンフラ
ンシスコでは)ちょうどいい値段」だとしています。
「最低賃金は場所によって違うのに、鑑賞料金はどこに行っても、だいたい
1800円」という日本の方式は、不公平感が出やすい料金設定かもしれません。
確かに割引などをうまく利用すれば、もっと安く映画を楽しめる。