さぁ、甲子園開幕! 阪神は9日からDeNA、中日との6連戦に挑む。先陣を切るオネルキ・ガルシア投手(29)ら先発陣は8日、甲子園での指名練習で汗を流した。
今季からメジャー仕様になったマウンドがさらに緊急改造されたことが判明。昨季借金18と大きく負け越した本拠地で今季こそ、勝つ。白星量産へ、足場が固まった!

もう“鬼門”とは言わせない。チケットは前売り段階で完売。満員のファンを悲しませてはいけない。まずは、筒香、ソトら強打者を抑える。
本来の野球を取り戻す。本拠地開幕投手を託されたガルシアが意気込んだ。

「(中日に在籍していた)去年は甲子園はすごくファンがいて、敵でしたが、今年は自分を応援してくれる。楽しみです。自分の力になればいいね」

昨季13勝をマークするも甲子園では勝てなかった。2試合で0勝1敗、防御率7・20。黄色い大歓声が腕が縮こませたのであれば、これだけ、うれしがる理由もわかる。

実際のマウンドから投球動作をした。あえて本番の舞台に上ったのは明確なわけがある。高校野球選抜大会後から甲子園が緊急改造されたから。

「プレートの前、15センチ分だけ、黒土に戻しました。『スパイクで、ならしやすい方がいい』という要望がありました」

神整備でおなじみの、阪神園芸・金沢健児甲子園施設部長が説明した。

今季から甲子園はメジャー式の硬いマウンドに変更。
日米野球でも使用された「ブラックスティック」という粘土質の黒土を導入し、荒れにくいものを目指すと同時に、最善策がないかと常に模索していた。
FA入団した西の意見でマウンド付近にゴム製の板を埋め込むなど、随所に微修正を重ね、今回、投手陣の総意とした球団側からの要望で、プレート前の15センチを黒土に戻したわけだ。

オープン戦でのチーム防御率は3・83(12球団中9位)。シーズンに入っても同4・33でセ・リーグワースト。
芳しくない数字が続くが、この日、完成マウンドの感触を確かめたガルシアは金沢氏に「昨年よりも、全然いいよ」と大満足だったという。本来の投手王国を作れそうだ。

ガルシアから青柳をはさんで、11日の第3戦は右膝手術明けの秋山がいく。昨年6月7日のオリックス戦(甲子園)以来307日ぶりの白星を目指す右腕も合流し、即、新マウンドを確かめた。

「滑ったりすることもなかった。投げた感じは良い感じでした」

17年ぶりの最下位に終わった昨季は甲子園で21勝39敗2分け。借金18という悲惨さで、金本監督解任の引き金となった。

ガルシアが「チームを助けられるようにやりたい」と左腕をぐるぐる回せば、秋山も「確実に2週間前くらいから状態はよくなってきているので、今の真っすぐなら、しっかりやれるんじゃないかな」と力を込める。

やはり、甲子園で勝ってナンボ。そのための足場固めができた。きょう、勝率5割に戻し、貯金生活へ−。15センチの援護射撃を受けた投手陣が奮起する。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190409-00000021-sanspo-base
4/9(火) 7:00配信