[映画.com ニュース] お笑いコンビ「シソンヌ」のじろうによる小説を映画化する「甘いお酒でうがい」に、松雪泰子が主演、黒木華と清水尋也が出演していることがわかった。松雪は40代独身女性を悲哀と笑いたっぷりに熱演しており、新境地ともいえる一面を垣間見せている。

じろうが長年コントで演じてきた中年OL・川嶋佳子が日記を書いたなら、という設定で執筆された同名小説が原作。じろう自身が脚本を手がけ、「勝手にふるえてろ」「美人が婚活してみたら」の大九明子監督がメガホンをとっている。

40代の独身女性・佳子が1年5カ月の間つづった日記には、誰でも覚えのある人生の悲喜がちりばめられている。撤去された自転車との再会を喜んだり、変化を求めて逆方向の電車に乗ったり、踏切の向こう側に思いを馳せたり、亡き母の面影を追い求めたり……。会社の年下同僚・若林ちゃんと過ごす時間を何よりも大切にする佳子だったが、ふた周り年下の男の子・岡本くんとの恋が、日常に変化をもたらしていく。

「フラガール」「at Home アットホーム」「鋼の錬金術師」など、さまざまな役どころを演じてきた松雪。今作にあたり「『川嶋佳子』という人物が、とても複雑でちょっと残念で、後ろ向きだけどポジティブで、本当に魅力的な女性なので、じろうさんの独特な視点と大九監督のリズムが合わさった“佳子ワールド”を楽しんでもらえたらと思います」とコメントを寄せた。

大九監督も「お母さんでも、奥さんでもない、大人の女性。そういう人を主人公にした映画を撮りたいと思っていました」としたうえで、「この世に『甘いお酒でうがい』という映画を生み出すことができて大変光栄です」と万感の思いを込める。じろうは「川嶋佳子さんの日記が映画化されるそうですね。おめでとうございます。僕は脚本をやらせてもらうことになりました」と語り、「これは皆さんにもチャンスがあるということを意味するんだと思います。今からでも遅くありません。日記を認めてみては? 公開されたら自分だと思って見に行ってみてください。佳子さんに幸あれ」と明かしている。

また黒木が若林ちゃん、清水が岡本くんに扮している。「甘いお酒でうがい」は、「島ぜんぶでおーきな祭 第11回沖縄国際映画祭」(4月18〜21日)で特別上映され、2020年に全国で公開予定。


2019年4月3日 06:00
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