■予想布陣
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森保一監督率いる日本代表は14日、3月シリーズのメンバー23人を発表した。ロシア・ワールドカップ(W杯)の未招集組、A代表初選出4人などアジアカップのメンバーから大量13人が入れ替わったなか、森保監督は22日のコロンビア戦(日産スタジアム)、26日のボリビア戦(ノエビアスタジアム神戸)でどのようなメンバーを起用するのか。

【一覧】3月2連戦に臨む「日本代表メンバー23人」

 最大のポイントは、ロシアW杯以降では初招集となったMF香川真司(ベジクタシュ)だ。長年、日本代表の10番を背負い、トップ下として君臨してきたが、昨年9月にスタートした森保体制ではMF南野拓実(ザルツブルク)がレギュラーを担い、11試合で5得点と結果を残してきた。よりゴールに近い位置でプレーし、時にフィニッシャー役が求められる点で、香川に不安はない。ベジクタシュ移籍後、5試合で3ゴールを挙げるなど状態が上がっていることも踏まえれば、指揮官は「トップ下・香川」の可能性を探るはずだ。

 ロシアW杯からエースを務めてきたFW大迫勇也(ブレーメン)が不在のFWは、「得点を期待」(森保監督)してリオデジャネイロ五輪世代の鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)と鎌田大地(シント=トロイデン)が初選出された。今季ベルギーリーグで5位タイの12ゴールと点取り屋として覚醒している鎌田だが、純粋なストライカーではなく、起用されるとすればトップ下か。鈴木の1トップを試すとともに、南野を最前線に置いて香川とコンビを組ませるといった新たなオプションを追求するかもしれない。

 2列目ではアジアカップを怪我で辞退したMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)が復帰。MF堂安律(フローニンゲン)との両サイドアタックは森保ジャパンの重要な攻撃パターンになっており、森保体制で初選出のMF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)、所属クラブで2試合連続ゴール中のMF乾貴士(アラベス)がいるなかでも、序列的に2人の優位性は変わらないだろう。

ボランチは柴崎の“相棒”の座を山口と守田が争う構図か

 ボランチは、アジアカップで主力だったMF遠藤航(シント=トロイデン)がいない。代役候補の一人がMF山口蛍(ヴィッセル神戸)で、森保体制初陣となった昨年の9月シリーズは怪我で招集を辞退したが、ボール奪取能力にはかねてから定評があり、今季移籍した神戸では巧みなロングフィードやキーパスなど、攻撃面でも存在感を発揮している。負傷でアジアカップに参戦できなかったものの、昨年の親善試合2試合に出場したMF守田英正(川崎フロンターレ)とポジションを争うことになりそうだ。

 もう一人の司令塔タイプは、アジアカップでも主力を務めたMF柴崎岳(ヘタフェ)を軸に、2017年10月以来の代表復帰となったMF小林祐希(ヘーレンフェーン)が挑む形になりそうだ。

守備陣では“新顔”が5人いるが、注目はDF西大伍(神戸)、DF昌子源(トゥールーズ)、GK中村航輔(柏レイソル)だろう。

 DF吉田麻也(サウサンプトン)不在のセンターバックは、順当にいけばロシアW杯に出場した昌子とアジアカップで急成長を遂げたDF冨安健洋(シント=トロイデン)のコンビが有力。神戸で元スペイン代表FWダビド・ビジャや同MFアンドレス・イニエスタ、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキの“VIPトリオ”と共闘している西が、久々の代表でどんな風を吹かせるのかも興味深い。一方、中村は昨季シーズン中に2度の脳震とうに見舞われ、森保体制では招集されてこなかったが、セービング能力は折り紙付き。今回、初陣以降初めてGK3人の顔ぶれが変わったこともあり、2022年のカタールW杯も見据えれば期待値は高い存在だ。

「チームのレベルアップ」を目指す3月シリーズは、森保ジャパンの今後進むべき道のヒントとなる重要な2連戦となりそうだ。

2019.03.14フットボールゾーン
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