ミュージシャンで俳優のピエール瀧こと瀧正則容疑者(51)が麻薬取締法違反の疑いで関東信越厚生局麻薬取締部に逮捕されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は14日、デイリースポーツの取材に対し、コカインの特徴について解説した。

 小川氏は「コカインはパウダー状の粉で、通常の使用分をストローを使い、鼻腔内粘膜から吸引する方法が一般的です。片方の鼻を押さえて一気に吸う」方法であると説明。瀧容疑者は韓国紙幣を使って吸引していたとみられているが、小川氏は「それは吸引器具、つまりストローの代用品ということで、他人に怪しまれないようにしたと思われます」と補足した。

 さらに、同氏は「日本では覚醒剤が多いが、海外で“麻薬”といえばコカインが多い。気分が高揚して神経を興奮させるのは覚醒剤によく似ているが、覚醒剤よりよりもコカインの方が一気にくる。だが、きいている時間は覚醒剤が5時間くらいなのに対して、コカインは30〜40分と短く、効き目が切れて1時間もすればまた欲しくなることが多く、常習者は1日に何度も吸ってしまう。依存性がより強く、非常に中毒性が高い」と解説した。

 小川氏は「日本全国で、すべての薬物事犯者の検挙人員が年間1万4000人(2017年)で、コカインは全体の1・4%しかない。入手ルートが非常に限定されており、値段も高価。米国では“セレブの麻薬”と言われている」という。

 瀧容疑者は、所属するテクノユニット「電気グルーヴ」の人気が高いドイツなど欧州に公演やプライベートでもよく渡航していたという。小川氏は「ヨーロッパかどうかは分かりませんが、どこでコカインを覚えたかということは捜査にとって重要である。海外で覚えてきた可能性があるかなど、今後の取り調べで焦点になるでしょう」と指摘した。

3/14(木) 14:00配信
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