2019年03月13日
星野源や米津玄師が持っているものとは? いきものがかり・水野、放牧中に得たものを語る

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。3月7日(木)のオンエアは、いきものがかりの水野良樹とのコンビでお届けしました。
(中略)

■放牧までに悩んだ…“うまくいっている”環境に甘えていないか?

放牧をした理由はメンバーそれぞれが持っています。水野は、「あくまで自分はこう考えていた」と話しました。

水野:ありがたいことに、デビュー10周年まで、グループがうまくいきました。
でも、うまくいっていることを続ければならなかったり、うまくいっていることを守ることが最優先になってしまったりして、フラストレーションがたまったところがあるかもしれません。
よくも悪くも、いろいろなことがルーティーン化してしまうから。
(中略)

■“アーティスト”の立場から離れて知ったこと

(中略)

■才能があるから、いい音楽を作れるわけじゃない。技術や知識が重要

アーティストに対して、「すばらしい才能がある」「天才だ」など、持って生まれたものを評価する声はよく聞かれます。
しかし、それだけでは“グッドミュージック”は生まれません。楽器や演奏、MIXなど音楽に対する知識や技術が必要不可欠です。

水野:今、ヒットメーカーというと、たとえば星野 源さんや米津玄師さん、岡崎体育さんやSKY-HIさんなど、いろんな方がいらっしゃいますが、みなさん“当たり前の技術”と知識がしっかりとある。
そこに才能が加味されて、今につながってるんじゃないかと思います。

ここでいう「当たり前の技術」とは何か。例えば、ボーカルディレクションひとつとっても、ポイントはいくつもあります。

水野:ボーカリストとのコミュニケーションのとり方だったり、どこまで歌をディレクションで組み立てるのか、最初に自分たちで設計図をつくるのか、ディレクション側で組立てるんじゃなくて、ボーカリストに任せるのか、それも微妙な距離感があったりして。
テイク数をまとめるのか、多く録るのか、それともある程度、数を絞って狙うのか。
ピッチ補正とか、エディットをどれくらいまで意識して歌を撮るのか、マイクとか機材面の相談も含めてエンジニアとコミュニケーションをどうやってとるのか……といったことを、楽曲提供するなかでいろいろな現場で見ることができたのは本当に貴重でした。
ブレスの位置とか、歌の設計図を完全にディレクションする側が組み立てて誘導するタイプもあれば、そうではなくて、シンガーが全部自分でつくり上げていくパターンもあったりして、これは千差万別なんだと知りました。
ヴォーカルっていうことについて全然知らなくて、それまでは吉岡の歌入れしか見たことがなかったんです。何も知らなかったと実感しました。

最も驚いたのは、とあるベテランシンガーのレコーディングでした。

水野:1人でつくっちゃうんです。ワンフレーズを歌って、「聴かせて」って言ってリプレイして、気に入らなかったことがあると「3小節目の頭から6小節目の最後まで歌うから撮り直して」と歌い直す。
そういうのをずっと繰り返して、最後までやります。歌い終わると完成品ができてます。
だから、テイクを選ぶとかじゃなくて、自分で歌いながら聴いて、選んでつくっていくんです。いろいろなシンガーがいるなと思いました。

さまざまな機材やソフト音源を購入した水野。失敗もありましたが、勉強にもなったそうです。

水野:たとえば、うちの吉岡は、ほぼ8割はNEUMANN U67のマイクで歌入れをしてるんですけど、ある新曲の歌入れでエンジニアさんが新しいマイクを試してたんです。
「声の感じが違うな」と思ってエンジニアさんに訊いたら、マイクが違ってました。途中で「やっぱり違うね」っていうことになって67に戻したら、その途端にいつもの感じに聴こえたんです。
「いつもの感じ」だと気づけたのは、耳が成長したり、知識が成長したということ。些細なことなんですけど、そういうことを繰り返して前進した2年間でした。

(以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)


https://www.j-wave.co.jp/blog/news/2019/03/37-5.html