会場のアメリカのソルトレークシティーは標高1400メートルにあり、タイムが出やすい「高速リンク」と言われています。
女子500メートルで世界新記録を狙った小平選手は、最初の100メートルを全体のトップで通過し、その後も安定感のある滑りを見せました。タイムは36秒47で、世界記録には0秒11及ばなかったものの、自身の日本記録を0秒03更新する日本新記録で優勝しました。
小平選手は、2シーズン前から続けているこの種目のワールドカップでの連勝を22に伸ばしました。
このほか、日本勢は、曽我こなみ選手が5位、辻麻希選手が7位でした。
男子500メートルは、新濱立也選手がこれまでの世界記録を0秒15更新する33秒83をマークしました。
しかし、後に滑ったロシアのパベル・クリズニコフ選手が33秒61をマークし、新濱選手の記録を塗り替えて世界新記録で優勝。新濱選手は2位でした。
新濱選手のタイムは日本新記録で、加藤条治選手が持っていたこれまでの記録を0秒38更新しました。
このほか、村上右磨選手は34秒11で3位、羽賀亮平選手は5位、長谷川翼選手は12位でした。
■新濱 今季急成長 W杯で2勝
新濱立也選手は北海道出身の22歳。身長1メートル83センチの大きな体を生かしたスピードが持ち味で、今シーズン急成長しました。
今シーズンから参戦したワールドカップは、ここまで初優勝を含め2勝を挙げ、さらに、先月の世界スプリント選手権では総合2位に入るなど活躍。これまでの自己ベストは先月マークした34秒24でしたが、9日のワールドカップ最終戦は、それを一気に0秒41更新する33秒83をマークし、加藤条治選手が持っていた日本記録を更新するとともに、ロシアのパベル・クリズニコフ選手が2015年に出した世界記録を更新しました。
新濱選手の記録は、2組あとに滑ったクリズニコフ選手が33秒61の世界新記録を出してすぐに塗り替えられてしまいましたが、2022年の北京オリンピックに向け、期待が高まる結果となりました。
2019年3月10日 7時48分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190310/k10011842331000.html