■尾崎豊 1992年4月6日の取材時の発言■


ひょっとしたら15の夜を作ったのは間違いだったのかなとか、そんな気がした。
ちょっとたとえが大げさになるけれど、ノーベルという人が、爆弾を作ったがために、
その後、何千何万もの人をコロス武器になっちゃったわけじゃない。
それに近いことを感じ始めていたんだよね。

青少年の純粋な気持ちをコマーシャリズムやお金に変えられていくという危機感。
たとえば、青少年たちが僕の歌を聴いて、窓ガラスを割ったとか、それで自己表現しているとか聞いて、
すごく罪の意識を感じるようになってしまった。

でもだからと言って、その時点で自分にできることはただ、ガムシャラに歌うだけだよね。
今までと同じように、誠心誠意、心を込めて。
でも、巨大な社会のシステムの中で、あまりにも自分が弱小に思えてしまった。