「プロレスリング・マスターズ」(15日、後楽園ホール)

武藤敬司が主宰する達人を集めた興行が超満員札止め1759人の観衆を集めて行われ、メインイベントで2000年代初頭の
新日本プロレスで抗争を繰り広げた蝶野正洋率いるTEAM2000と武藤率いるBATTが復活して激突し、TEAM2000が勝利した。

TEAM2000は天山広吉、小島聡、ヒロ斎藤、スーパーJが組み、長期休養中の蝶野がセコンドに付き、BATTは6年ぶりの
日本参戦となったドン・フライ、太陽ケア、新崎人生、大谷晋二郎組に両ヒザを手術して長期欠場中の武藤がセコンドに付いた。

試合は、かつて新日本で同じ釜の飯を食べた天山、小島と大谷が激しくやり合い、人生が拝み渡り、ヒロ斎藤が名人芸セントーンを
繰り出すなど、それぞれが持ち味を発揮。そして、終盤には蝶野が介入し、ケアに久々のシャイニングケンカキックを発射。
武藤も介入して蝶野にドラゴンスクリュー、さらには小島にシャイニングウィザードを繰り出すと観衆はやんやの歓声を送った。

最後は蝶野がイスで武藤を攻撃。そのイスをフライが奪ったが、なんと古巣のTEAM2000に寝返ってケアを殴打し、小島がケアを
ラリアットで仕留めた。

試合後の蝶野はリング上で毒舌全開。「武藤、お前、いつまでこんなことやってんだ。ここに出ているOBはみんな尊敬している。
そのマスターズを食い物にしているのがお前だ。すべての先輩たちは多分、去年このリングに上がったことを忘れている。お前らも
笑っているけど、お前らも一緒だ。この中で去年来たヤツは誰かいるか。お前らアホだ」とアジテーションを繰り広げた。

舌は止まらず、「ここにはキング武藤がいる。キングってピンをこねえか。分かるかお前ら。詐欺師だ」などと武藤を罵倒。
最後は「武藤はろくでもないヤツだ。こういう興行をなくさないためにも、オレは武藤をしっかりチェックしていく」と、ライバルの
監視を宣言した。

インタビューでは、フライの寝返りを、「ドンは元々TEAM2000立ち上げの時に『新日をぶっつぶそう』ということで、長い絆がありますから」と
平然と説明。天山からは復帰を促されたが、「オレはダメだ。イスを持ったときによろめいていた」と、乗り気ではなかった。

一方、敗れた武藤は悔しさをにじませながら、フライの裏切りに「オレの人望のなさが露骨に出てしまった」と自嘲。それでも、
6月に復帰戦を控えており、「リングサイドでプロレスを見るのもそうない中で、彼らからエネルギーをもらいました。オレも早く
復帰したくなってますよ」とパートナーたちに感謝した。

蝶野の罵倒については「聞いてないよ。何言ってるから分からない。アイツも滑舌悪くなってる」と反撃。最後は主宰として
「みなさん本当に楽しそうにやってくれて、それに反応して、お客さんも楽しんでくれてるのかな、と思いますね」と満足げに
興行を振り返り、「具体的に日にちは言わないけど、夏はもう一発やりたい」と、次回大会に意欲を示した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190215-00000152-dal-fight