https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190211/k10011811431000.html
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難民認定を受けた中東のバーレーン出身のサッカー選手が、タイで2か月以上にわたって拘束され、バーレーンに強制送還されるのではないかという懸念が高まっていましたが、11日、解放されました。

解放されたのは、バーレーン出身でオーストラリアのプロチームに所属するハキーム・アライビ選手です。

ハキーム選手は、「アラブの春」と呼ばれた中東での民主化運動のさなか、2012年にバーレーン当局に拘束されて拷問を受けるなどしたため、オーストラリアに亡命し、おととし難民認定を受けましたが、去年11月、新婚旅行で訪れたタイの空港で拘束されました。

拘束した理由について、タイ政府は、ハキーム選手に関する国際指名手配が出されていた上、バーレーン政府から強制送還するよう要請を受けたことをあげていました。これに対し、オーストラリア政府やFIFA=国際サッカー連盟などは、タイ政府に対し「ハキーム選手は強制送還されれば再び迫害を受けるおそれがある。難民認定された選手を拘束すべきでない」として解放するよう求めていました。

拘束期間が2か月を超える中、タイ政府が強制送還に踏み切るのではないかという懸念が高まっていましたが、結局、タイ政府は、バーレーン政府が強制送還の要請を取り下げたとして、11日、ハキーム選手を解放したということです。