元稀勢の里、引退したら冗舌に なめらか解説者デビュー

 大相撲の元横綱稀勢の里の荒磯親方が10日、東京・国技館であった花相撲の日本大相撲トーナメントでテレビ解説者デビュー。
 現役時代にこれだけしゃべってくれれば良かったのに、と思うほど、冗舌だった。

 嘉風の右差しに「いやあ、速かったですねえ。弱点をうまく攻めてくる、本当にやりにくい相手でした」。
 弟弟子の高安が登場すると、「左四つになると、本当に強いんです」。
 その通りに高安が勝つと「これですね!」と興奮気味だ。
 現役時代の稀勢の里といえば、取組後の支度部屋では小さい声でぽつぽつしゃべる程度。
 負けた日は、言葉より、ため息と舌打ちの方が多いのが定番だったのだが。

 中継後、「緊張? 全然しなかったっすよ」と荒磯親方。
 出来栄えについては「明日の新聞で酷評してください」と笑いを誘いつつ、手応えありの表情だった。(鈴木健輔)

朝日新聞DIGITAL 2019年2月10日18時30分
https://www.asahi.com/articles/ASM2B62H7M2BUTQP02M.html