中島は早くに父親を亡くした
母親は着物の仕立てや通いの女中奉公で生計を立て
爪に火を灯すような暮らしのなかで
中島をヴェルディのユースに通わせ
自身は揚げたパンの耳を夕食替わりに囓ってたそうだ

「いつか成功して母さんに大きな家を買ってあげたい」
それが少年中島の夢であった。母親の名前は中島ワン
ワンちゃんとは中島の母のことである。