「偽センターバック」を置いた変則4-3-3

この試合のフェルナンジーニョは、いわば「偽CB」とでも言えるような役割を担っていた。構えて守備をする場面こそ4-3-3のCBの位置にいたが、シティがボールを保持する場面では完全にMFとしてプレーしていた。ポゼッション時は彼が一列前にスライドし、イルカイ・ギュンドアンとダブルボランチになってシティは3-2-4-1に可変した。

これによって何が起こったかというと、ピエール・エメリク・オーバメヤン、アレクサンドル・ラカゼットというアーセナルの2トップにしてハイプレッシングの急先鋒が、最終ラインの選手ではなくフェルナンジーニョとギュンドアンを見なければいけなくなった。シティはさらに両SBのウォーカー、ラポルトも中央に寄ってビルドアップをサポートする。よってオーバメヤンとラカゼットは、ボランチ(フェルナンジーニョ、ギュンドアン)とSB(ウォーカー、ラポルト)の両方に注意を払いながらフォアチェックをかける必要が生じ、プレスの的をまったく絞れなかったのだ。

2トップがプレッシングの“道筋”を定められなければ、アーセナルは前からはめることができなくなる。かといってフェルナンジーニョとギュンドアンを中盤のマッテオ・ゲンドゥージとルーカス・トレイラに任せようとすれば、今後はDFとMFのライン間をダビド・シルバ、ケヴィン・デ・ブライネに使われてしまう。ペップの策を前に、アーセナルはボールの奪いどころを設定できず、いつものプレーをさせてもらえなかった。

それでも、アーセナルの知将エメリは前半のうちにチームを落ち着かせることには成功している。開始わずか47秒でアグエロのダイビングヘッドが決まり、11分にアーセナルがセットプレーからローラン・コシールニーのゴールで追いついた後、スコアが1-1のタイだったおよそ30分間は、試合は膠着していた。それはアーセナルが“前プレス”からブロック守備にシフトし、ライン間をコンパクトにして中央を締めて我慢強く守ることを選択したためだ。

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【サッカー】乾貴士「2トップで相手の3バックを見ていたんで、それだと絶対にハマらない。2失点目が入る前に言っておけばよかった」
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