詐欺被害者への賠償を免れるため、元妻に資産を譲渡したように見せかけたとして、沖縄県警は18日、
服役中の元タレント羽賀研二容疑者(57=本名・当真美喜男)と元妻の当真麻由容疑者(41=会社役員)を、強制執行妨害と電磁的公正証書原本不実記録の疑いで逮捕した。

事件の被害者で大阪市内で不動産業を営むY社長(62)が18日、日刊スポーツの取材に応じ、羽賀容疑者について「アイツは希代のワル」と怒りをあらわにした。
Y社長らの調べでは、月340万円の家賃収入を得ていたという。

捜査2課によると、逮捕容疑は、羽賀容疑者が、所有する沖縄本島中部の不動産に、強制執行がかかると予期して麻由容疑者と共謀し、
17年1月11日、法務局で麻由容疑者に所有権を移転して譲渡したように装った疑い。県警は2人の認否は明らかにしていない。

羽賀容疑者は13年に詐欺罪などで実刑6年の判決を受け、沖縄刑務所に収監中のところを逮捕された。
麻由容疑者は不動産管理会社の代表で、県内の自宅で逮捕。戸籍上は離婚しているが、県警は賠償を免れるための偽装離婚だった可能性があるとみている。
羽賀容疑者は家政婦だった麻由容疑者と06年に結婚。10年に長女が誕生している。

羽賀容疑者は01年、大阪在住の被害男性に、未公開株を実際の3倍の価格となる計3億7000万円で買わせたとして、民事訴訟でも3億9000万円の損害賠償支払いを命じられていた。
今回その支払いを免れようとしたため、被害男性の関係者が県警に相談し、事件が発覚した。

◆羽賀容疑者の事件経緯

▼01年 羽賀容疑者が大阪市在住で知人の被害男性に、医療コンサルタント会社の未公開株の代金などとして、実際の3倍の価格となる計3億7000万円を支払わせる

▼06年 代金の返済を求められ、元プロボクシング世界王者らと共謀し、被害男性を脅して請求を断念するよう迫る

▼07年6月 大阪府警が羽賀容疑者と元世界王者を逮捕。

▼07年7月 大阪地検が恐喝未遂罪で起訴。

▼07年10月 大阪地検が詐欺罪で起訴。

▼08年11月 1審の大阪地裁で無罪判決。

▼11年6月 2審の大阪高裁で逆転有罪判決。

▼13年3月 最高裁が羽賀容疑者の上告棄却。懲役6年の実刑判決が確定。

▼16年10月 被害男性が羽賀容疑者に約3億9000万円の返金を求めた訴訟で、大阪地裁が全額支払いを命令。

▼17年5月、大阪高裁が1審の支払い命令を支持し、羽賀容疑者の控訴を棄却

1/18(金) 21:59配信 日刊スポーツ
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