【UAE・アルアイン発】アジア制覇の秘策とは――。森保ジャパンはアジアカップ1次リーグF組第3戦ウズベキスタン戦(17日)に向けて非公開で最終調整した。
すでに進出を決めた決勝トーナメントを勝ち抜くポイントになりそうなのが、レフェリーのジャッジ。今大会では反則を積極的に取る傾向があり、高速ドリブラーが揃う日本は果敢な仕掛けでPKを“誘発”する構えだ。

今大会では、レフェリーが選手同士が接触するプレーに過敏に反応。すぐにファウルと判定して笛を吹くケースが非常に目立っている。
第2戦オマーン戦ではMF原口元気(27=ハノーバー)がペナルティーエリア内で相手から蹴られたとの判定でPKを獲得した。

オマーン側は足が当たっていないと猛抗議したほど非常に微妙なジャッジで、DF長友佑都(32=ガラタサライ)も
「僕らもファウルがあったかちょっと分からないという状況でPKをもらえた」と語っていた。

審判の判定傾向にFW武藤嘉紀(26=ニューカッスル)は「(イングランド)プレミアリーグだと思って当たったら全部ファウルになっちゃう。普段やっている強度でやると全てファウルなので、しっかりそこを考えたプレーをしないといけない」と分析。
イレブンも相手選手に接触すると反則を取られやすいと実感している。

ただ、この傾向が森保ジャパンにとっては追い風となりそうだ。というのも、日本には原口や武藤、MF堂安律(20=フローニンゲン)、
MF南野拓実(24=ザルツブルク)に加えて、ロシアW杯のヒーロー、MF乾貴士(30=ベティス)ら抜群のスピードとドリブルを武器とする選手が多数いるからだ。

日本を相手にゴール前を固める守備的な布陣を敷くアジア列強に対して多彩なドリブルを敵陣で積極的に仕掛けて反則を誘発すれば、ペナルティーエリア内ならばPKをゲット。
そのエリア外でも直接ゴールを狙える位置からのFKを得られる可能性があり、日本にとってはビッグチャンスになるというわけだ。

ここまで2試合に出場したFW北川航也(22=清水)は「ギリギリのところで足を出してくる選手、突っ込んでくる、ボールに食らいついてくる選手が多いように感じる」と指摘。
その上で「攻撃だったらそれを利用するのも必要になってくる。ペナルティーエリア内やゴール前だったら仕掛けていく。無理やりでも強引にでも行くところがあってもいいのかな」とし、ドリブルを多用していく考えを示した。

レフェリーの判定傾向を逆利用する戦略で、しかも日本攻撃陣の特長を最大限に生かせるというメリットもある。ふがいない戦いが続く中、2大会ぶりのアジア王座奪還に臨む森保ジャパンの“切り札”となりそうだ。

1/17(木) 16:36配信 東京スポーツ
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