FA補強した丸佳浩外野手(29)の人的補償で、巨人から看板選手の長野久義外野手(34)が広島へ移籍。
両雄がいきなり激突する3月29日の今季開幕戦(マツダ)へ向け、巨人・原辰徳監督(60)が“初夢”を描いた。

原監督は10日、都内で報道陣と懇談。新年早々から球界の話題をさらっている長野の広島行きに触れ、
「いいとこ取りばかりはできない」と常勝軍団の再興のためにはやむを得ない犠牲だったとの認識を改めて示した。

この日は丸が川崎市のジャイアンツ球場で移籍後初めて自主トレを報道陣に公開。
一方、米ロサンゼルスで自主トレ中の長野は新天地の背番号として「5」を選んだことが発表された。
衝撃の余韻は続いても、時計の針は進み続けている。

野球の神様の配剤か、背番号「8」を背負った丸が開幕戦で古巣の本拠地に乗り込み、
カープファンから昨季までの愛情の裏返しの重圧にさらされるだけでも劇的な展開だ。
さらに相手ベンチで赤ヘル軍団の一員となった長野が迎え撃つ構図が加わり、因縁ムードがより熱く燃え上がることになった。

原監督は「それもひとつの物語でしょう」とニヤリ。「長野が本塁打を打って、丸が逆転本塁打を打てば最高ですよ」。
図らずも同じ外野手で生え抜きの大物が自分に代わって広島へ移籍したことにより、丸が対抗意識を燃やす対象は明確になった。
長野には絶対に負けられない。もちろん長野も同じ思いのはず。広島の人的補償の人選が、新たな対立軸をおぜん立てしてくれた格好だ。

さらに原監督にはもうひとつ、物語の構想がある。長野流出の痛手を忘れさせるような、新星外野手のサクセスストーリーだ。

「ポジションがひとつ空いたわけだから、若手にとってはチャンスでしょう」

その候補として昨年11月のMLBオールスター戦でランニング本塁打を放った松原、昨季イースタン・リーグで本塁打と打点の2冠の和田らの名を挙げる。

プロ野球は筋書きのないドラマ。秋風が吹くころに笑うのは誰か。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190112-00000016-ykf-spo
1/12(土) 16:56配信