負ける可能性がある相手とのリングには上がらない

今回はダメージを受けることもなく、天心戦で巨万の富を勝ち取ったメイウェザーだが、今年は現役引退から本格復帰の可能性ありとウォーレン氏は予想している。

「今年本物の戦いのためにリングに戻そうと誘惑するようなオファーは間違いなく数々届くだろう。マニー・パッキャオとの再戦は議論されている。
そして、このフィリピン人がエイドリアン・ブローナーを今月倒せば、実現するかもしれない」

元6階級王者でWBA世界ウエルター級王者のパッキャオは19日に開催される、
元4階級王者のブローナー(米国)とのタイトルマッチで勝てば、メイウェザーとのリマッチの流れになるとウォーレン氏は分析している。

2人は2015年に王座統一戦で激突し、メイウェザーが判定勝利を手にしていたが、「世紀の一戦」と世界で話題を呼んだ再戦について、
「もしも、彼らが大金のために相まみえたとしても、現在の年齢でも長年のライバルを倒すことができるだろう」とメイウェザー勝利を予想している。

その一方で、絶対に戦わない猛者が2人いるという。

「エロール・スペンスJr.やテレンス・クロフォードが挑発してきたとしても、現在のウェルター級のトップ相手に上ることはしない。
彼はとても賢いからね。オファー額は問題ではない。この米国人は自分の全盛期が過ぎている中、全盛期に差し掛かった2人には負けることをわかっている。
そして、これは彼がボクシング界最高のプロモーターであることを完璧に証明するものだ」

ウォーレン氏はこう綴っている。IBFウエルター級王者のスペンス、WBO王者でPFPでも上位評価を受けているクロフォードという実力者相手には勝ち目はなく、
どれだけのファイトマネーを積まれても、決してメイウェザーは挑戦を受けないだろうという。

勝てない相手は選ばない――。50戦全勝を誇る“マネー”の流儀で、メイウェザーはボクシング界最高のプロモーターでもあり続けているというのだ。