地下鉄サリン事件発生がオカルト番組に大打撃を与えた

オカルト番組全盛だった平成の始めだったが、その状況は1995年(平成7年)に発生した地下鉄サリン事件の発生で大きく変わったという。大槻さんはオカルトには3種類あると説明しつつ、地下鉄サリン事件がオカルト番組に与えた影響について語った。

「オカルトには、火の玉・UFOなどの『自然現象的オカルト』、超能力などの『人的オカルト』、心霊現象などの『霊的オカルト』の3種類があります。

オウム事件は宗教による事件ということで心霊現象に近いため、当時のテレビ局には『心霊現象の特集がオウム事件を誘発した』との批判が多数寄せられました。実際、その通りだと思います。テレビ局側は相当反省したようで、これ以降、『霊的オカルト』についての番組は激減しました」
ただ、大槻さんは宜保氏についてこうも語った。

「彼女はほかの霊能者と違って霊感商法らしきものは行っていませんでした。そこは、ほかの霊能者と大きく異なる点です」

その後、その穴を埋めるかのようにノストラダムス特集が増殖。たくさんの特集が組まれるようになり、1999年をもってオカルトブームは一気に下火になった。

「『霊的オカルト』は私が宜保さんのトリックを暴露したのとオウム事件発生で壊滅。『人的オカルト』は私がユリ・ゲラー氏のトリックを暴露したので、こちらも壊滅。

そして、『自然現象的オカルト』は私が実験開始から15年の歳月をかけて、大気中に火の玉を作ることが出来たので、やはり壊滅。これで、全てのジャンルのオカルトを一掃できたのです。最近は敵がいなくて寂しい限りです(笑)」

◼・ネットのオカルトはテレビに還ってくるか

オカルトにとって大きな転換点となった1995年、そして、最後の「ノストラ特集」が行われた1999年12月31日を最後にテレビからオカルト番組はめっきりと減った。

その後も散発的にテレビでオカルト番組(※2)が放送されることはあるが、いま現在、オカルトの温床と言えるのはノストラダムス騒動の翌年である2000年に「IT革命」の呼び声とともに普及したインターネットであり、オカルトはその中で細々と生き残っているという状況だ。今後、このオカルトが再びテレビに浸み出してくることはあるのだろうか。大槻さんはこのように語った。


「たぶん、もうないでしょう。というのは、やはり、地下鉄サリン事件が大きい。あの事件を見ていた世代が、今やテレビ局のベテランスタッフをやっていますからね。それと、大学の理学部や工学部をはじめとする教育機関も、あの事件以降は通常の理科教育に加えて科学哲学も教えるようになりました。もちろん、私もそういう講座を担当しました。世の中全体でテレビからオカルトを排除する体制が整ったと思います」
また、昨今ネット上では「フェイクニュース」が話題だが、大槻さんはオカルトこそフェイクニュースだと強調した。

「オカルトは最大のフェイクです。疑似科学、つまり『フェイク科学』です。『オカルト』という表記よりも意味を掴みやすいと思います。また、意味を掴みやすい方が警戒しやすいと思います」

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J-CASTニュース2019年1月2日11時00分
https://news.infoseek.co.jp/article/20190102jcast20192346816/

Egg ★[] 投稿日:2019/01/03(木) 09:55:05.34
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