イタリア・セリエA、インテル(Inter Milan)の本拠地サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)で行われた26日のナポリ(SSC Napoli)戦の前に起きたサポーター同士の衝突で、車にひかれたインテルファン1人が27日に亡くなった。

 ミラノ(Milan)警察の署長は報道陣に対し、鎖やハンマーを持った約100人のインテルファンがナポリサポーターのミニバスに襲い掛かるという「卑劣かつ阻止することは絶対に不可能だった」とされる事件で、ナポリファン4人が負傷したことを明らかにした。

 この混乱の後、インテルファンのダニエレ・ベラルディネッリ(Daniele Belardinelli)さん(35)が車にひかれ、近くの病院に搬送されて手術を受けたが死亡。
署長によると、事件の様子が撮影された携帯電話の映像では、車はナポリファンを乗せたミニバスではなく、黒いスポーツ用多目的車(SUV)と見られているほか、今回の暴動ではインテルファン3人が逮捕されたことも明らかになった。

 インテルが1-0でナポリを下した問題の一戦では、ナポリの選手2人が退場処分となった。また、ナポリはセネガル人DFのカリドゥ・クリバリ(Kalidou Koulibaly)が何度もモンキーチャント(猿の鳴きまね)を浴びせられ、試合の中断を求める場面があり、こうした人種差別的行為でもゲームは台無しになった。

 イタリアのマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)内相は、今回の事件を受けて「サッカーの試合で人が死んではならない」と述べ、来年1月にファン団体に呼びかけて話し合いの場を持つ意向を示した。

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