漫画家で大の「相撲好き」としても知られる、やくみつる氏が、付け人に暴行を加えた貴ノ岩(=前頭6)をバッサリと切った。

J-CASTニュース編集部の単独取材に対し、開口一番、

「(付け人を数回殴打したという)やった内容は、軽微なことかもしれないが、時期が時期。寛大に思う気持ちは微塵もない」
と、厳しく断罪した。

と、厳しく断罪した。

■モンゴル語に「合わせる顔がない」という言葉はないのか...

ことの発端は、2017年10月25日夜から26日にさかのぼる。大相撲九州場所前の巡業先・鳥取県内の酒席で、元横綱・日馬富士から暴行を受けたとして、貴ノ岩は頭部を負傷した。当時の師匠で元横綱の貴乃花親方(現・花田光司さん)が、同年10月末に鳥取県警に被害届を提出。同年11月になり暴行が発覚したことで大問題となり、日馬富士は責任を取り、角界を去ることを余儀なくされた。

その「被害者」だった貴ノ岩が、今度は「加害者」となってしまった。今月5日、日本相撲協会が「貴ノ岩関が付け人に暴行」していたことを発表。奇しくも同部屋(千賀ノ浦)に所属する小結・貴景勝が初優勝を飾った「九州場所」直後の冬巡業でのことだった。

やく氏は

「モンゴルの人がどう...ということはない。ただモンゴル語には『合わせる顔がない』という言葉があるのだろうか? 貴ノ岩関は(暴行を受けた際に)、元貴乃花親方(現・花田光司さん)や医師、または弁護士にお世話になったはず。それなのに...。かの国(モンゴル)には、その概念があるのかどうか、はなはだ疑問だ」
と話した。


■協会は「自筆&手形」のような形で念書をとった方がいい

大相撲界は近年、「薬物問題」や「賭博問題」、「八百長問題」など、数々の問題が山積してきた。だが、日本国民は「国技」として相撲を応援してきたことも事実である。

その度に、協会は「根絶宣言」なる力士への研修を行ってきた。しかし、同氏は、

「これまでのような(訓示を垂れるだけの)宣言では、まったく意味がない。1人1人に自覚を持たせるためには、もっと具体策を考えないと。でも、抽象的な表現では(力士は)自覚を持たない。印刷した書面にサインするだけでは、ダメ。もっと能動的に、例えば『自分の言葉』や『自筆』で書いたうえで、力士らしく『手形』を押すとか。それを両国国技館の前に張り出して、来場いただくお客さまにも『約束』をするとか」
と、厳しい口調で言い放つ。

「膿を出し切る」と日本国民の前で言い切った相撲協会だが、「出し切る」どころか「ますます化膿している」感が否めない。

来年2018年にはラグビーW杯、そして2020年には東京五輪の開催が控えている。「国技」を謳うならば、海外の方を迎えるにあたり、芯からの「改革」が必要に思えてならない。

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