ボクシングのWBA世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)は来春、米国でワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)
バンタム級準決勝でIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と対戦する予定だが、WBSS参戦者へのギャラ未払い問題が急浮上。
準決勝が急遽中止という緊急事態に発展する可能性が浮上している。米ボクシング専門誌「リング」が報じている。

同一階級で最強の王者を決めるべくスタートしたWBSS。シーズン2は10月、超満員の横浜アリーナで華々しく幕を開けた。
バンタム級の開幕戦では、井上が開始わずか70秒で元WBAスーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)相手に
ノックアウト勝ちを収め、世界中に激震を走らせたが、その裏で深刻な問題が発生したという。

リング誌によると、大会の株主同士が出資比率を巡り、対立を深めた結果、打ち切りの危機に直面しているという。

「準決勝は2月と3月に行われることになっている。マッチアップは決まっているが、(準決勝)6試合の会場も日程も抑えられていない。
組織委員会とプロモーターの間では2回戦が行われない懸念が増加している」
大会に参戦する24選手のうち12選手はギャラが未払いの状態

記事ではこう報じている。そして、今回の大会に参戦している24選手のうち、なんと12選手はギャラが未払いの状態だという。

バンタム級、クルーザー級、スーパーライト級で予定されている準決勝6試合全てがキャンセル危機で、そこには井上対ロドリゲスの
統一戦も含まれている。バンタム級大会優勝候補の「The Monster」の統一戦が消滅危機にあるのだ。

「裏側の主催者がこの問題をすぐに解決できなければ、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズは2度目の準決勝に到達する前に、
崩壊してしまう可能性がある」と記事では鋭く警笛を鳴らしていた。

まさかの中止の可能性が浮上したWBSS。王者が乱立する現在のボクシング界にあって、真の王者を決める大会としてその意義は
高く評価されていただけに、今後の展開に注目が集まる。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181207-00045689-theanswer-fight