先日、20年以上にも渡って続いてきた、年末恒例のドームコンサートの休止が発表された。
昨年6月に突発性難聴を発症した堂本剛の体調に配慮しての苦渋の決断であることは、ファンも重々承知だ。
だが、それでも1月1日生まれの堂本光一を、みんなで祝うことができる特別なイベントであること。
そして、体調が心配される今だからこそ、堂本剛を直接見舞いたい……そんなファンの“会いたい”という想いは変わらない。
一方、堂本剛も『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)12月3日放送回で「僕としてはね、立ちたかったんですけれどもね」と、今回の休止について想うことを語った。
「音響障害というね、障害を持っちゃってるから。いわゆるドームに立てないことはないんですけども何をやるかで、その障害が大きく出るか出ないかというところで……」。
ファンも堂本も“会いたい“は募る一方で、今年は“会えない”という厳しい現実。
「無理してでも立ちたい」と、オーケストラ編成で挑んだ2017年末から2018年始にかけて行なわれた『KinKi Kids CONCERT 20.2.21 -Everything happens for a reason-』は、
今のKinKi Kidsの最善を尽くしたいという気持ちが、痛いほど伝わってくるコンサートだった。
そうした演出次第ではドームに立つことも可能だが、やはり無理というのは、ここぞというときだけのもので、それを長く続けていくものではない。
「頭の中ワンワン鳴ってるような状況なんで。歌えないという言い方も変ですけど、自分で何歌ってるか、わからないっていうのがあって」
「求めていただいているそこに辿り着こうと思うと、障害を持つ前の自分に、過去に戻らないと、それを叶えることができないんですよね」と、現状について赤裸々に語る。
10月6日放送の『堂本 剛 とFashion & Music Book』(bayfm)でも、奈良・東大寺で開催したソロライブで「街」の大サビ〈このカラダまだ行けるさ〉の歌詞に涙が止まらなかったと話していた堂本。
「この1年間、年の最後に向けていろんな調整というか、体の調整をしてきて、少し良くなったと思ったら、また後退したりっていうのを、ずっと繰り返してるんですよ」と、語っていたのを思い出す。
「自分が今できる音楽をやろう、という風に思ってます。
なので、KinKi Kidsの中で僕ができる役割がちょっと変わってしまうかもしれませんけども……もう治らないんだなって感情の延長でしゃべっているのではなくて、
今の僕ができることがコレだっていうのを最大限やりますんで、それで満足していただけるように努力はします」。
音楽への情熱はそのままに、やり方を変えていく。「病と闘う」というより、「病を受け入れてどう生きていくのか」、そんなことを考えさせられる言葉だった。
年末のコンサートでは“会えない”が、今夜12月5日の『2018 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)では歌うふたりに会える。
「会いたい、会いたい、会えない。」を生み出した久保田利伸とのコラボステージ。
一足先に公開された3人のトークでは、久保田が提供してきたこれまでの楽曲、そして今回の「会いたい、会いたい、会えない。」
歌いこなすために堂本光一が「まだまだたくさん学んで、自分が育たなきゃいけない」と奮起。
この言葉に久保田が「なんか爪の垢を煎じてほしいね、ふたりの!」と感心する様子が収められている。
そう、いつだってKinKi Kidsは、自己ベストを更新し続けてきたのだ。そのストイックなスタンスを知っているからこそ、
今「無理をしないでほしい」というのはファン総意の願い。
2017年7月にCDデビュー20周年記念コンサート『KinKi Kids Party ! 〜ありがとう20年〜』で堂本剛が不在の中、「もう君以外愛せない」をファンと一緒に歌った堂本光一。
〈君が一瞬でも いなくなると/僕は不安になるのさ〉の歌い出しは、唯一無二のパートナーを想っているようにも聞こえた。
ふたりのハーモニーを、この先もずっと。その祈りと共に、今年の年末は「会いたい、会いたい、会えない。」を噛み締めて聴きたい。
会えない時間が愛を育てるのは、世の常なのだから。
ちなみに、12月10日の『KinKi Kidsどんなもんヤ!』では、堂本剛と堂本光一がそろって登場する。
いつもどおり、しょうもない話題で盛り上がるふたりに“会える”のを楽しみにしている。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181205-00010008-realsound-musi
12/5(水) 7:57配信