【武田修宏の直言!!】25日に行われたJ1参入プレーオフ(PO)1回戦は内容、結果ともにいろいろ考えさせられる結果になったね。

 私の古巣でもある東京Vがどんな戦いをするか興味があったが、規定ではJ2でシーズン5位の大宮は引き分けでもOK。6位の東京Vは勝利以外に2回戦進出の可能性がないという規定が大きなポイントだったと思う。

 今季の東京Vは、どちらかというと守備をしっかりやって勝機を見つけるサッカーだったけど、それではPOはノーチャンス。だから前半から積極的にプレッシャーをかけていった。これに戸惑った大宮は戦術的に混乱してしまった。

 そんな中で東京Vが後半に退場者を出し、数的不利になったことも試合の流れを左右した。開き直った東京Vはさらに攻勢に出て、セットプレーから先制。1人多いはずの大宮は逆に攻めあぐねて敗れた。シーズンの戦いがまるで参考にならない試合で、改めてサッカーの怖さや奥深さを知らされたよ。

 とにかくこれで2回戦に進み、横浜FCとの対戦が決まった。カズさん(三浦知良)にとっても、東京Vにとっても因縁の試合。

今年の横浜FCはFWイバら外国人選手を中心に攻撃力があるから、どちらかというと一発勝負のほうが向いている気がする。ここまでくると戦術や技術でなく、勝ちたい気持ちが強いほうが生き残る。1回戦同様、勝つしかない東京Vの11年ぶりのJ1復帰の道のりはまだ険しいね。(元日本代表FW)

☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)から1986年に読売クラブ(現東京V)入り。ルーキーながら11得点を挙げ、リーグVに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、千葉などでプレー。2000年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。2001年に東京Vに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時代も含めれば152得点を挙げた。1987年に日本代表に選出。1993年米国W杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。

11/28(水) 11:00配信
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