看板番組である「世界の果てまでイッテQ!」の人気コーナーの「祭り企画」のやらせ疑惑を「週刊文春」で報じられ以降、日本テレビの苦境が続いている。

 今月15日には同局の大久保好男社長が定例会見の席で謝罪。

 同月18日の同番組の放送では番組冒頭に謝罪テロップと音声で視聴者にお詫び、さらに同22日には都内で行われたイベントに出席した同番組の出演者の宮川大輔も謝罪の言葉を口にするなど対応に追われている。

 当初、日テレは報道を受けて「誤解を招く表現があった」と一部謝罪はしながらも、“やらせ”は否定していたが、結果的には疑惑を全面的に認めて謝罪することとなった。

 同局の情報番組スタッフは、今回の騒動を率直にこう語る。

「完全にウチの“初動ミス”ですね。疑惑が報じられた当初はインターネット掲示板などでも『バラエティー番組だし、そこまで神経質にならなくても…』といった寛容な意見もありました。早い段階で素直に謝っておけばここまで叩かれることはなかったと思うのですが、“やらせ”を否定したことでかえって火に油を注ぐことになった印象です。
今の視聴者はウソをつかれたり、欺かれたりするのを最も嫌いますからね。最初の会見で不倫関係を否定してウソつきの烙印を押されて、その後ますますバッシングが過熱したかつてのベッキーさんのケースを思い出しました」

 こうした初動ミスの背後には、同局の“焦り”もあるようだ。

 日テレといえば、今年10月に約5年ぶりに“視聴率3冠”を逃したが…。

「他局との“獲得競争”を制し、三顧の礼をもって迎えた有働由美子アナを新キャスターに据え、新体制で臨んだ『news zero』は視聴率5%以下の時もあるという予想外の苦戦を強いられています。
一方で、お笑い芸人をはじめ数多くのタレントがレギュラー出演していた『PON!』を経費削減&視聴率回復を目指して打ち切りに。その後番組として、ウチとしては初めて局アナのみによる情報番組として期待を込めてスタートした『バケット』は平均視聴率2%台と、『PON!』の時以上に悲惨な状況ですからね」(前出の情報番組スタッフ)

さらに、同局の営業担当からはこんな意見も。

「近年は、かつて視聴率はもちろん、世間的なイメージやスポンサーウケも良く、ウチの局の好調のバロメーターとも言われていた看板番組の『24時間テレビ』に対しても、『感動の押し売りだ!』や『出演者にギャラを払っておいてチャリティー番組をうたうのはおかしい!』、『障がい者を利用するな!』といった厳しい声も出ていますからね。
結果的に視聴率は悪くありませんでしたが、今年は恒例のマラソン企画ではなく、トライアスロン企画に挑戦するなどテコ入れしている時点で焦りを感じますね」

 「イッテQ!」騒動で厳しい逆風を浴びている日テレだが、果たして焦りにより狂いはじめた歯車を元に戻すことはできるのか?

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181124-00000005-sasahi-ent&;p=2