今年から草野球などの大会で使われる軟式野球のボールが変わった。飛距離が出やすくなったことで、打球が球場の外に飛び出すケースが続出。都会にある球場では特に、周りの建物や人に危害が及ぶ恐れがあり、対応を迫られている。金属バットを禁止したり、ネットを厳重に張り巡らせたり……。ボールの変化が球場の風景まで変えつつある。

 「金属バットの使用を禁止します」

 東京都練馬区の住宅街にある区立北大泉野球場。管理事務所のドアには、こう表示した貼り紙がある。利用者は10月から、事務所に用意された木製バットを借りなければバッティングができないことになった。

 区によると、新球が導入されてからファウルボールが高さ約15メートルのネットを越えることが増えた。立ち並ぶ民家の屋根に当たることもあり、区はネットを高くすることも検討しているが、「住民の安全を確保するため」として、応急的に飛距離が出やすい金属バットの使用を禁止した。

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球場の外にボールが出ないように設置されている豊島区立総合体育場野球場のネット。今後拡張される
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以前の軟式球(中学生用)
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新しい軟式球
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2018年11月12日 08時09分
YOMIURI ONLINE
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181110-OYT1T50086.html