韓国脳と「精神的勝利法」の関係

■阿Q「精神的勝利法」とルサンチマン

阿Q「精神的勝利法」とルサンチマンの概念は酷似している。

哲学的な用語としては、ルサンチマンは、ニーチェがキリスト教批判をするさいに、「弱者が新しい道徳を持ちだして価値観を転倒させることにより、強者を落しめる」と示した。


■ルサンチマン(仏: ressentiment)とは、主に弱者が強者に対して、「憤り・怨恨・憎悪・非難」の感情を持つことをいう

ニーチェによれば、ルサンチマンを持つ人とは「本来の『反動』、すなわち行動によって反応することが禁じられているので、単なる想像上の復讐によってその埋め合わせをつけるような徒輩」である。

■概要
ルサンチマンを持つ人は社会的弱者であり、自身では社会的格差を解消できず、一般的な価値観を否定したり、逆転した価値判断を行っている。

如何ともしがたい社会的格差を前にして、価値判断を転倒させ、自分の無力を正当化し、社会的強者を攻撃してしまう精神性は、反社会的行動にも繋がって行く。

社会的強者であれば、権力を行使して自身を取り巻く状況を改善することが出来るため、仮にルサンチマンを持ったとしても、短期的に解消可能である。

こうしたルサンチマンの表れの例として、敵を想定し、その対比として自己の正当性を主張するイデオロギーにある。

こういったイデオロギーは、敵が悪の元凶とし、だから反対に自分は優れていると主張する。
「彼らは悪人だ、従ってわれわれは善人だ」ということになる。敵として想定される存在は、自分に無力を感じさせる対象が選ばれる。


例えば、貧困状態に無力を感じるルサンチマンの敵としては資本家が設定される。

ルサンチマンを持つ人の敵が拡大を続けると、最終的には社会全体を敵と見做すようになる。

「世界はどうしようもなく悪によって支配されている。したがってわれわれのほうが世界より優れている」と拡大解釈されるようにもなる。